ここにも大楠の御神木。
西国三十三カ寺三番札所 粉河寺の本堂は三十三寺で最大の威容。
東西南北4km四方、七堂伽藍、五百五十ヶ坊寺領4万石を誇った武装勢力は豊臣秀吉の紀州攻めで寺宝と共に焼失。
粉河寺は大門、中門の仁王像が美仏揃い。
蓮華座と光背を備えた覇王樹を御仏に見立てる植木鉢の着想を得る。
突如思い立って粉河寺に立ち寄ってから京都に向かうことにした。1時間に1本の電車に乗り粉河駅へ。
コンビニも何もない簡素な駅。
参道を15分ほど歩いて大きな山門にたどり着いた。大門は1706年建立の総欅造りだそうだ。
ただ大きいだけではない目を見張る美仏の金剛力士像。肉感的で頭と体躯のバランスも良い。
名のある仏師春日作の金剛力士で桂の巨木を用いているという。良いものが拝めた。
300年変わらない姿。
三角形の堂も珍しい。
さらに中門をくぐる。60年以上の年月をかけて1832年に建立されたというなんとも贅を尽くした山門。
大門に続いて中門。こちらには四天王像が収められているのだがこれまた驚く美仏。多聞天。
作者は不明らしいが当時の名のある仏師なのだろう。揃いも揃って大門、中門の仁王像、四天王像が見事な寺もそうは無い。
丈六堂の阿弥陀如来坐像。この尊像を拝んで、蓮華座と光背を備えた植木鉢を作ろうと思いついた。伊藤若冲も京野菜を釈迦や羅漢に見立てた入滅図を描いていたではないか。
テフロカクタスと福禄龍神木で左右一対の如来坐像に見立ててみたい。
入母屋に破風が施された八棟造りという複雑で珍しい構造の本堂。