子供にねだられて分身ロボットカフェDAWNとやらに行ってみた。
中は広々としたカフェでその多くはフェイクグリーンとはいえ緑も多く雰囲気も良い。
1人で座る席もポツポツとあって他の客と十分な距離を取れる席位置。
予約なくいつでも利用できるカフェスペースで珈琲を飲んだ。抽出が強く濃い印象。
仕切りがあって、電源もWIFIも完備のコワーキングスペースのような空間だった。6人掛けで会議できるようなテーブルもある。
お目当ては店内に無数のolyという遠隔操作ロボットが30分ほど接客してくれるカフェレストランスペース。
床に描かれた黒線とQRコードを読み取りながら日本各地からパイロットが遠隔操作するロボットが給仕や接客をしてくれる。
パイロットは皆、自由に移動のできない障害者の方達だ。ロボットについたカメラでこちらを見て、時差のない音声通信でこちらと会話をしてくれる。手をあげたり首を傾げたり身振り手振りをしながら30分間張り付いて接客してくれる。ロボットを通じてだがあちら側には生身の人間がいるので会話もスムーズだ。SiriやAlexaと話しているような無機質感はない。すぐに動作不具合を起こしてうな垂れているペッパー君とはわけが違う。
北海道や三重などそれぞれの場所から遠隔操作して接客し、働いているのだそうだ。パイロットの方にはもちろんそれぞれに個性があり、犬を飼っていたり毎日日本酒を晩酌していたりと話題が膨らんでいく。なんだか店員さんとオンライン食事会をしているような感もあった。
お姉さんおすすめのアボカドのサンドイッチを頼んだ。プレートランチ2100円などと少しお高めではあるが30分つきっきりで各テーブルで接客してくれる人の人件費、ロボットなどあれこれの設備費を考えると理解できる範囲。これまでは働くことが困難だった人にも就業の機会を生み出しているのは技術の進歩を額面通りポジティブに受け止められる。夢の新技術はこういうことが増えていくことであって欲しい。