社会科見学旅行 鹿島神宮、鹿島臨海工業地帯、銚子港、犬吠埼、屏風ケ浦

社会科見学旅行は案外楽しいかもしれない。子供も多弁になり、たくさん聞いてくる。たくさん話す。

・もう一つの要石のある鹿島神宮参拝

・日本の化学工業と経済を支える鹿島臨海工業地帯を見学。夜景が素晴らしいらしい。

・港公園で工場を背景に花見

・日本一の水揚げ高を誇る銚子港見学と海鮮を味わいつつ体験と勉強

犬吠埼で休憩

・屏風ケ浦の地層で火山灰の層や関東ローム層をこの目で見る

・なんちゃって潮干狩り体験

 

 

いつもは5時、6時に起床する子供たちが7時過ぎまで寝ていた。それなりに疲れたのだろう。

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8時に出発して鹿がシンボルの鹿島神宮へ。

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昨日の香取神宮に続いてもう一つの神宮、鹿島神宮に参拝。令和の大改修で本殿は覆われており写真は撮らず。参道の土産屋や茶屋の風情、境内の厳かさなど様々な点で香取神宮のほうが見応えがあったように思う。鹿島神宮のほうが香取神宮よりも知名度があると私は思っていたが、香取神宮は一之宮なのでそういうものかもしれない。
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達筆な御朱印。和魂と添えられている。ご朱印帳も鹿が描かれており惹かれたが我慢。
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朝早くに出発して朝食を食べられていなかったので境内の茶屋で柚子味噌蒟蒻を一皿づつ食べた。体が温まる。何故か境内の茶屋のメニューにはラーメンもあったが昼からしか出せないらしく、次男が残念がっていたのでちなみに神社の神官は「ネギ」というのだと教えたらやたら喜んでいた。
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鹿島神宮から鹿島臨海工業地帯を一望できる港公園に立ち寄った。その道中も白煙を吐く巨大な煙突が林立して壮観だった。花王、カネカ、三菱ケミカル三井化学クラレAGCなど日本を代表する企業の化学工場が並ぶ。

 

夜景がシビれるほど美しいらしい。鹿島石油東門というのが絶景ポイントの筆頭だそうだ。

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https://www.yakei-photo.jp/matome/kamisu/

から引用。いつか、夜景撮影ツアーなんてのもしてみたいものだ。


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Y字型の掘り込み式の鹿島湾のYの三分岐の付け根部分にある港公園へと行った。息子が調べて是非立ち寄りたいと要望した公園だ。緑の芝生と対照的に湾を挟むと巨大な工業地帯が見渡せる。
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かつては延々と砂浜の広がる鹿島灘。風光明媚だったのかもしれないが経済性の低い砂浜地域を民間から買い上げ、移転させ、広大な範囲に現在では160社に至る企業を誘致した。
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公園には展望台があって登れば工場地帯を一望できるのだろうが老朽化により危険だと判定されたそうで2021年に閉鎖されてしまったとのこと。残念。一公園の設備としては相当なお金がかかっているが、国家プロジェクトで生み出された日本の化学工業の屋台骨の鹿島、神栖ならばこそなのかもしれない。
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公園内には桜が多く植えられており見事だった。子供が写った写真しかなかったので割愛。
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鹿島臨海工業地帯から車で30分ほどの先にある銚子港へ。日本一の水揚げ高を誇るそうで、その水揚げ風景を見たいとの息子の要望に応えた。しかし残念ながら昨日は大雨で船は漁には出ておらず、数隻の小さな漁船が泊まっているだけだった。それでも近くで立派なヒラメやホウボウ、フグなどが水揚げされるのを見学できた。

昨年だと巨大な漁船から巨大な網で隣接したトラックに落とすように水揚げ、荷積みする豪快な光景を見られたらしい。
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銚子ポートタワーに戻る。
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ポートタワーの上からは銚子市漁港が眺められ、タイミングが合えば望遠鏡で巨大な漁船の水揚げの様子も見られるらしい。今回は全くの不発だ。

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本日は2隻の水揚げ予定があるそうだ。バチマグロ10本、ダルマ109本、ビンチョウマグロ1000?もしかしたら巨大漁船が来ると言うことなのか。水揚げの時間がわからないのでいつまでも待っているわけにもいかず出発した。
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もう10年以上も前の「アマガミ」というPS5のゲームとその派生アニメの舞台になったそうでアニメ聖地巡礼の設備が空のまま佇む。
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そして眼下にはウオッセ21という水産物即売センターが歩道橋で連結されている。
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カメラを止めるなの清々しいパクリ。銚子電鉄はいつも止まりそうな崖っぷち経営で開き直りPRをしている。
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2023年の海上保安庁のPR大使は篠田麻里子さんだそうだ。いろいろと時流を把握しておらずその感度の低さに突っ込みたくなる。
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今朝の4時に水揚げされたイカとネギトロの海鮮丼を激推しされたので頼んでみた。呼子イカのように透明ではなく既に白くなっているし鮮度も味も半信半疑だったが甘みもあり美味だった。

 

今年は水温が低かったそうで、低温で動けなくなったイワシが大量に浜に打ち上げられていたり、かなりの不漁だそうだ。水温が1℃下がるのは人間の体温が10℃下がるぐらい体に負荷がかかるのだとおばちゃんは語ってくれた。さらに福島原発の汚染水の放出是非のニュースもあり悩みは尽きないという。ウオッセ21の中からは既に半分のテナントが出ていってしまっている。いろいろと考えさせられる。

夏にはクマノミなどの熱帯魚も潮に乗って遡上してくるのだと言う。すぐ死んじゃうだろうけどね、とおばちゃんは少し投げやりに言う。
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街並みを見渡すと作りもそんな立派な家は少なく、老朽化して古色は出ずに見窄らしくなってしまっている。遠くからでも錆が目立つ。高度成長期の、バブル期の富はどこへいってしまったのか。佐原のように栄華が立派な家並みとなって残るようにはならなかったのが残念。
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犬吠埼へと立ち寄ると犬吠埼テラステラスという新しい商業施設ができており、オシャレなカフェ、レストラン、網に寝転がれる展望席など時流に乗ったデートスポットのような場所になっていた。
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銚子ポートタワーを思うと老朽化し切る前にいかに再投資して活性化を図るかが難しいことなのだろうと察する。
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さらに車で5分ほど進んだ先の屏風ヶ浦ジオパークへと足を伸ばす。かなり遠浅の砂浜があり、大勢の人が貝を掘っていた。アサリかと聞くとハマグリだと言う。アサリに見えるがそうなのか。
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しばらく放っておくと砂に潜っていく。
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その先には10kmほどの地層を露わにした海岸線が続く。これが屏風ヶ浦だそうだ。
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白い層は火山灰だそうで、その本数を数えると如何に噴火による被害に見舞われてきたかぎわかる。上部の黒い土の層は関東ローム層だそうだ。

 

私自身もあれこれ学習しながら昔に得た知識を総動員して子供たちとたくさん話をした。私は教科書の言葉を丸暗記しただけで終わってしまったことがほとんどだが、子供達は「ああ、あの時に見たあれね」と思い出す引き出しが増えてくれたのではないだろうか。

 

・府中競馬場1日見学

農林水産省の収入源と競馬場、馬主や金持ちと博打に狂乱する人間模様、確実に胴元が儲かる構造とそれゆえの豪華な設備、素晴らしい造形美のサラブレッド、予後不良や成績不振の馬の行く末、それら全て含めた人間のエゴを見聞きする。総論、ギャンブルは楽しくて怖い。

 

・田植え体験

農業体験型民泊で田植え体験をする。田起こし・代掻き・田植え・草取り・稲刈り・脱穀。農薬の問題とか、里山の生態とか、タガメなどの昆虫の絶滅危惧とか、食料自給率が高いとロシアのように好き勝手に振る舞えるけれども日本は。。とか、政治と農家と一票の重みと何故地方高齢者向けの政策ばかりになるかとか、政治家の地盤と生活拠点のずれとか。難しいことはさておき、うまい野菜はうまい。