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星やどりの声

建築家とはこうあるべきではないかという現場密着型、人密着型の働きざま。家造りは夢のある仕事のはずなんだが、技倆が伴わないと悲惨。現実を振り返ってしまう。


父親としてかくありたい。こう慕われたい。こう生きたい。死んだ後も子供達の記憶の中にこんな風に生きたい。遺された家族を縛り付けていることは否定しきれないがそれも含めて力になっている。


馬鹿を言い合う大家族というのも良いな、と思わせる。


作者が大学在学中に書いた小説だという。その若さに打ちのめされる。何かを生み出せる職業に憧れを持っているが、その若さでこれだけの話を紡いでしまうことに、対照的に何も生み出す仕事をしていない自分を自覚させられて、しんどい。





直木賞作家の作品は好みが多い。表現の奇抜さや新奇性に価値を置いているように感じてしまう芥川賞と違い、ありふれた普遍的な情緒を題材にした直木賞受賞作品は素直に心に響く。