窯出し作品 概ね不発で落胆この上なし

 

焼けたと連絡を頂いていた陶器を見に行った。作業する暇はないので、作品の仕上がりを確認するだけで終わってしまったが、もし会心の出来の作品があれば、かなり今週の沈鬱な気分が吹き飛ばせると期待していったのだが。。。

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端に行くに従い歪みが酷くなるi-Phone。それにしても酷いね。左右にたわんでいる。

 

ここ数ヶ月、仕事やら何やらとの調整がうまくいかずに2回に1回はお休みしていた陶芸教室。昨年よりも作陶ペースは半分近く遅い。そんな中でようやく焼けた作品数点。

 

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こちらは酒器セット。神様は酷だ。いや、単に自分の技量が低いし、テストピースを焼いて色を確かめてから作品に釉掛けするなど、本来は安全を期して踏むべき段取りを端折って横着しているのだから自業自得でしかない。

 

 

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こいつは悪くない。マンガンや鉄釉のムラが景色と言えなくもない。黒と焦げ茶の渋い色味で好みだ。うん、悪くない。満足。

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口縁をあえて丸めずに作った酒杯も脚に金属光沢が出てまあ、悪くない。実際に自分で使いたいと思える。

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問題はお前だよ。なぜ同じ土に同じ釉薬を掛けてこんな蕎麦釉みたいに黄味が出るかね。それにしても成形にもっとも時間がかかった酒器なのに。まあ、釉薬が薄すぎたのと、流れる釉薬だったということなのだろう。これでは使う気になれないので、一か八かの再生を願って再度釉薬を重ねて還元焼成してみようかと思う。

 

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もう一つの馬上杯。まあ、悪くはないかな。脚に釉薬を溢したのはアクセントになっていると思う。

 

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天目風に作ったご飯茶碗も及第点。天目型にするならば垂れるぐらいの厚掛けにすべきだったかもしれない。ちなみに天目型は縁が欠けやすい印象がある。もう少し縁に厚みを持たせて次回は作ろうかと思う。

 

珍しく食器や酒器を作って見たのだが、心が晴れる出来栄えではなかった。

 

 

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ここからは植木鉢。鎬を入れた三角鉢で特に大きな欠陥もなく焼けた。三角鸞鳳玉でも植えたい。

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食器には端正なフォルムを求めてしまうから歪みやゆらぎが否定要素にしか捉えられないのだと思う。その点、有機物を植えこむ植木鉢は端正すぎない鉢の方が馴染むように思う。

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それは一体、何ですか?と何回も繰り返し聞かれた植木鉢。吊るす専用。

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とても悲しい失敗作たち。f:id:mangokyoto:20171105141313j:plain

マンガン窯変釉を掛けたのだが、薄すぎたのか、かなり斑らに釉が飛び、さらに気持ちの悪い黄緑色に。断面は焦げてくれたらよかったのに薄く皮膜ができてしまった。狙いの反対方向へといってしまった。思い通りにいかないもんだね。

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なんとかこれも再度、焼成して再生できないものか。

 

月にせめて6回ぐらい集中して作陶したい。

 

鵙の鉄絵を描いた蓋物はどなたかが窯出しの最中にぶつけて脚を壊してしまったとか。一番の期待作だったのだがまったくもって運がない。

 

 

 

 

スーパー銭湯の範囲を超えた和風庭園 さやの湯処

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都内有数の銭湯と呼んでも良いのではないかね。志村坂上の「さやの湯処」。

 

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ここは風呂は人気のスーパー銭湯のような設備が揃っているが、白眉はその庭園と食事処の美しい和の佇まい。

 

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食事処がゆったりとしていて、ここで食べながら小一時間ほど小説を読むのも気が休まる。

 

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桜の季節はとりわけ華やぎがある。

 

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高円寺から50分ほどかかり、頻繁に行けるような場所ではないのが残念。杉並区にもこのような施設ができないものか。

 

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入場料 平日870円、週末1,100円

10:00〜25:00

 

10年ぶりの香港で何が変わったのか

 

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日本の台風を避けるようにして香港へ。2008年に訪れて以来なのだな。

 

 

http://d.hatena.ne.jp/mango3842/touch/20080726/1217035504

昔のブログを久しぶりに引っ張り出したついでに、昔の各国外国人観光客数ランキングなんてものが出てきた。

 

 

  1. China 54.7 million 
  2. Malaysia 22.1 million 
  3. Hong Kong 17.2 million 
  4. Thailand 14.5 million 
  5. Macau 12.9 million 
  6. Japan 8.3 million
2007年の外国人観光客数のランキングでは日本が800万人強でアジアの中で6位だった。その当時は外国人観光客1000万人を自民党麻生政権は旗印に抱えていた。それから3倍近くに増えている。トップのフランスはその当時も8000万人程度でさほど変化無いので他の国への来訪者が増えていることになる。
 
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タイや香港も倍近くに伸びてはいるが日本との差はかなり縮まっていることがわかる。そしてマカオが埋没。日本は外国人観光客誘致という意味では成功していることは認めるべきなのではないか。おそらく中国へのビザ緩和が大きいが中国人観光客は政治的な思惑に左右もされるのでタイや欧米からの観光客を着実に伸ばしたいものだ。しつこい繰り返しになるが、適切な時期にビザの緩和を行って中国人の爆買い需要を取り込み、外国人観光客数を3倍に伸ばしたのは政府の成果として認めても良いと思う。
 
それにしても、ロシアに負けるのは少し納得がいかんな。そんなに観光資源があったっけ。
 
さて香港。前回同様、金魚街なんかに足を運びたい気持ちで一杯なのだが、自粛して前回は観ていない銅鑼湾周辺を散策した。

 

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それにしても色彩の強いこと。もう、暴力的な色使い。ほかを押し退けて視界に飛び込んでやるっていう色だ。主張しなければ見向きもされないから、仕方ないのかもしれない。

 

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昔に比べて単純な赤よりもショッキングピンクが増えたように思うのは気のせいだろうか。

 

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そこらの食堂で食べた牛肉の黒胡椒炒め、44HKDなり。安心できる美味。

 

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それからかなり繁盛している大衆喫茶店に入り名物の生姜牛乳プリンとやらを頼む。

 

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店は中国人ばかりだったが、たまたまとなりの卓に座っている日本人が生姜牛乳プリンは温かいほうが断然おいしいね、と話しているのが耳に入った。冷たいプリンは生姜が強く感じられて悪くはないが別段、美味しいと言うほどでもなかった。事前調査不足。

 

銅鑼湾は輸入高級品店ばかりの街で伝統的な意匠のものは見つからなさそうだ。買物は諦めて街歩きに気持ちを切り替えた。

 

とある飲食店のシャッターに注目。これって懐かしの「ストリートファイターII」のエドモンド本田さんだよな。準備中と書いてある。

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そしてすぐ向かいのビルには懐かしのファミコン的ドット絵が。まさかこれも同作のリュウさんではなかろうか。

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いや、ひょっとして香港だけに、スパルタンXか?主演ジャッキーチェンだものな。懐かし過ぎる。

 

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一階には高級ブティックが入店している高級ショッピング街なのだが、その脇はパイプや空調機が露出した街並み。物価が日本より高く、高級品が飛ぶように売れるようになっても、建物の外観も綺麗に整えようとは思わないのだろうね。価値観の違いだ。香港らしさが残ってくれて面白い。

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今回泊まっているPullmanホテルは少し銅鑼湾の外れにあって香港ならではの夜景の中心地は眺められない。そのかわりルーフトップバーがあって何やら外資系企業の社員やらカップルで賑わっていた。

 

 

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香港ってば物価の高さ、治安の良さはシンガポールに通じるのに多分に中国的な猥雑さを残していて好きだなあ。あと、食事は確実に美味い。

 

個人的には10年前と比べて香港人がどれだけ中国人としてのアイデンティティが強まったのか聞いてみたい。同僚に聞くのはタブーだろな。。。

 

マリアージュフレール「ミッドナイトマジック」と犬肉球

マリアージュフレールのハロウィンに向けた新作紅茶「MIDNIGHT MAGIC」。今風に言うと、インスタ映えするパッケージだなと思うんだが、どうだろうか。

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狂気の魔力が宿る深夜の満月。フォントはサーカスのそれ、紅いシルエットは道化のそれ。甘く可愛くないゴシックなデザインが素敵。

むしろ、MAD NIGHT MAGICにしてくれても良かった。MAD TEA PARTYができる。

 

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月に蝙蝠、側面にも銀の蝙蝠。🦇f:id:mangokyoto:20171027075549j:plain

紅茶にフルーティキャンディ風味のついたフレーバーティー。甘い香りのする紅茶で、甘いものを食べなくとも何やら甘いものを食べたと頭が錯覚してくれる、しかしそれでいて後味はすっきり。甘いケーキと合わせたら少し重たすぎた。

 

もしかしたら柑橘系果物に合わせると美味しいかもしれない。これぞマリアージュフレールの面目躍如フレーバーティー。個人的にはTWGより香りが芳醇だと思っている。

 

ちなみに私の思うところの不動のラインアップはこちら。

マルコポーロ」甘い花と果物の芳香の紅茶

アールグレイインペリアル」ベルガモット香のダージリン

「エロス」 ハイビスカスとモーブの花の紅茶

カサブランカ」モロッコミント緑茶とシシリアベルガモットの紅茶

 

マリアージュフレールは緑茶ではなく紅茶のブランドだと思う。緑茶は煎茶に限る。

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いい香りだ。うっとり。

 

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肉球

久しぶりに感嘆 茅ヶ崎「ル ニコ」

書き忘れていた備忘録。

全く期待せずに事前情報も無しに行ったからかもしれない。

子供達を預けて夫婦だけで行ったからかもしれない。

子供の粗相を気にせず、料理に意識を向けられたからかもしれない。

 

理由はいろいろ思いつくけれども、目で楽しみ、舌で楽しみ、感銘を受けた料理は久しぶりだ。ランチコース4000円。その期待をはるかに凌駕した。

 

無論、もっと高くてもっと美味しいレストランは都心に数多あるのだろうけど、会食でそのような店に行ってもここまで感銘を受けたかはわからない。そして誰かが事前知識を得て期待に胸を躍らせて遠路から食べに来て、同様な感銘を得られるかもわからない。

 

たぶん、今の私を取り巻く状況と気分を背景にした最高のレストランだったという話だ。

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フレンチは調理の様式であって素材の分類ではないのだろうな。ホタテやムール貝に加えて使われるのは金蓮花ジュンサイ、緑のソースは胡瓜だという。まず、皿の絵面が色彩豊かで明るい気分になる。そして食べてみて、和の食材がどうして、こんな味になるのやらと感心する。

 

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新玉ねぎの冷製スープ。

 

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鮎をバターでカリッと焼くのだそうです。鮎の苦味は抑えられていて丸ごと食べられる。まわりを苦瓜や茗荷、オクラが取り巻く。

 

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鴨を頼んだが肉料理をも野菜がふんだんに取り巻く。紫薩摩芋、オリーブを焦がし炒めた調味料。

 

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西瓜の上にメロンや薔薇の香り付けされた泡が乗った爽やかなデザート。とても軽い甘さ。珈琲を頼んだのだが、出される前に食べ終わってしまった。

 

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珈琲だけ締めで飲むスタイルなのか、と勘ぐっていたところにデザート二皿目が珈琲とともに供された。なるほど。前回のあっさりデザートはそれだけで食べ、珈琲はトリュフチョコやパウンドケーキなど味のしっかりしたデザートと合わせてくれということか。腑に落ちた。

秋の恵み

1ヶ月近く日記を放置。何も記録を残さない日々は仕事ばかりに追われていたわけだが、そんな日々は食い扶持以外に残るものがなかったという寂しさもある。

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左の果実はバードレッドの「バ」、ラフランスの「ラ」から掛け合わされた洋梨品種「バラード」。そういえば今年はまた「ゼネラルレクラーク」という品種を売場でお目にかかっていない。まろやかで香り高くて絶品だったのだが。マルゲリットマリーラよりも香りと柔らかな食感だった。バラードはどうだろうか。

 

右の果実は公園の花梨の木から強風で落ちた花梨の実。花梨の蜂蜜漬けを子供達に作って健康に冬を乗り切ってもらおう。

 

二つとも追熟が待ち遠しい。

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栗仕事。新鮮な栗だったのか、熱湯に2時間ほど浸した後の鬼皮は剥きやすかったのだが、渋皮が相変わらず厄介。

 

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完璧に渋皮を剥くと左のようになる。胡桃と同様に表面は凸凹とするし茶色味を帯びる。しかしとんでもなく面倒臭い。そこで包丁で思い切りよく切ると、剥くのは早いがかなり身も削ってしまう。ただし売物の栗は角も落とされたように剥かれた栗がほとんど。味としてはどちらが良いのだろうか。

 

子供の要望に応えて芋掘りに連れて行きたい。

 

そういえば、和梨の餃子を作りたい。

にっこり梨という品種も食べてみたい。

巨大なザボンが売られていた。惹かれる。

 

店頭から消える前に、秋の果物をもう少し意欲的に楽しみたい。

 

 

期待を外さない東京藝大祭と話題の神輿

 

 

仕事の合間に数時間ほど暇ができたので、上野の東京藝術大学の学園祭を駆け足で覗いてきた。

セネシオさんというたまにコメントを下さる方が以前、勧めて下さってかねてより見たいと思って半年以上前からカレンダーにメモしていた。

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1年生による創作造形神輿が中央公園で展示され、パフォーマンスが披露されるのだがそのクオリティたるや。発泡スチロールに着色しているそうなのだが、それにしてもなんたる作り込み。

 

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さすが名物になるだけある。担いで、揺すって、回転させて。ただの飾りではなく、神輿なのだよな。

 

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美術学科と音楽学科が対になって1チーム。それぞれ個性が出てて面白い。もちろん、声楽は唄う。カンブリア紀がテーマのこのアノマロカリスは体内から隠れていた人が出てくるパフォーマンスで観客を沸かせていた。

 

 

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工芸楽理の八岐大蛇の細部の造形が眼を見張る。作り込みは素晴らしいが、パフォーマンスは大人しめ。造形に勝負をかけている印象。

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こちらが大賞を受賞したビーナス。

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かたやデザイン・作曲科は暴走族風なテーマでパフォーマンスと笑いで観客を魅了した。

 

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それぞれのチームごとの法被も独自にデザインされたもので、これまた商業品水準。

 

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染織専攻の学生さんの作品。特定の素材や技法の世界を深く深く探求している。

 

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基礎的なデッサン力や造形力が高いとこんなもんが造られてしまう、という例か。もうこれは学生さんが教材を作ったようなもんだな。

 

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なんだろうね、この格好の良さは。骨とインナーマッスル剥き出しでドヤ顔。

 

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焼いたら陶器になるのだろうか。色違いの赤土で作って、焼き締めてくれないかね。そんなオブジェが私の部屋に欲しい。

 

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陶芸をする身としては、ついつい目がいってしまう数の少ないテラコッタ作品。普段自分が触れている同じ材料で、作り手に技倆があればこんな立体造形も作れてしまうのだよな。なんだか自分は資源を無駄にしているようで申し訳なくなってくる。

 

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石膏で型取りして制作したのだそうだ。よく見ると、確かに同じ造形。型取りでこんな精度で巨大な複製が作れてしまうとは。こんな象亀が、何十個も置かれた公園とか丘とか、見て見たいもんだ。

 

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牛と豚との三連作だった。

 

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細部まできっちりと。

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立体造形は写真撮影歓迎な場合が多い。可能な限り写真撮影が可能か聞きながら撮っていたのだけれども、この作品は聞くことができず自信がない。存在感がすごい。他にもたくさん素晴らしい絵があったし、回れなかった校舎にもさらにたくさんあったのだと思われる。

 

 

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様々な出店も出されていて、その看板も藝大品質。まぜそばやわらび餅の絵は遠くから見ると写真のようだった。

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さりげなくカラーコーンに地蔵さんがはまっていたりと、あちらこちらにニヤリとしてしまう。

 

丸一日かけてじっくり回りたかった。

 

自分の美意識や方向性が固まっていて、もっと作りたい、時間が足らん、という創作意欲が溢れ出ているような人が大勢いる。中退はせず辛うじて作品は出したものの投げやり感の漂う人もいる。

 

5年後も作品制作をしている人は1割もいないだとか、卒業後は半数が行方不明だとか、就職率は1割だとかいろいろ言われる東京藝大。美への情熱だけでなく美やその道に対しての葛藤も苦悩も含めて混沌と表出しているから美大の学祭や卒展は見る甲斐がある。

 

これだけ技倆が優れた人達の殆どが美術作品制作だけで食べていけないってのはなんとももったいないと常々思う。素人アート好きと、美大卒を繋ぐ効率的な仕組みができないものだろうか。ハンドメイドマーケットやCreemaのような手作り量産品市場ではないのだよな。