この季節はどこにいっても街のあちこちに椿が咲いていて楽しい。我が家の玉の浦も大輪の花を咲かせてくれていた。花弁の縁の白があまり出ていないけれども。
赤に白が入った絞りも良い。
血潮も自分の手元に置くには重たいけれども街中で見かけると楽しい。
ほぼ白に赤数筋。
獅子咲の量感もなかなかだ。
八重ではないが花弁の多い品種も。
蕊の黄色が派手な品種はどうにも散らかる。
私が一番好きなのは侘助やこの出雲大社藪椿のような小ぶりで一重筒咲のクラシックで慎ましやかな椿。八重や獅子咲は盛りの瞬間は派手で見事かもしれないが花が落ちた後が汚くていけない。
椿の真価は地面に点々と落ちてなお美しい姿だと思っている。
そんな落ちた椿を拾って陶蟲夏草鉢に添えてみた。
その小さな閉じた世界に引き込まれ、周囲の景色が視界から消えるような気がする。