前職の同僚がキャンプに誘ってくれたので次男と父子2人で参加した。先週は月、火、金と朝5時起きで東京、杭州、上海を移動してまわり、空港から電話会議に数時間出たりと疲れ切ってた。四十肩疑惑で肩はズキズキ痛むし寝不足と気疲れとストレスでコンディションは最悪だった。正直、熱でも出して寝込むかもしれない予兆の中での強行軍となった。しかし行ってみたら新緑は気持ちよく、食事は美味しく、キャンプ環境も整っており、同僚家族もとても親切に子供と遊んでくれて最高だった。
なんちゃって初心者が幼児連れでキャンプを楽しめた要因はおそらく
- 似た年頃の子供がいて子供同士で遊べたこと。さもなくば子供のエネルギーが全て親に向かい、受け止められないと「キャンプつまらなーい」となる。
- 道具を持ってる上級者に便乗させてもらえた。ターフ、焚火台、高輝度ランタンは初級者と上級者で装備の有無が大きく別れてくる設備道具ではないだろうか。
- クックオフという素晴らしい企画で何十組のキャンパーが各自ダッチオーブンで作った料理を互いに振る舞い合う。グリルで焼くだけのBBQやそこらの安カフェレストランよりも料理が美味しい。
- 夜のシャワーは放棄。軽量テントとマット、寝袋、ランタンの軽装備。調理器具を持っていかないなど身軽さを重視して参加。
妻も一緒に家族4人で参加できるようになると理想的なのだが、妻はアウトドアが好きではないらしい。
調べたところ、男よりも女のほうがキャンプが嫌い、興味がない、行きたくないという割合は高い。道具を揃えないといけない、BBQが不味いといった障壁は上述のように上級者に同行させてもらったりダッチオーブンやらで解消できるとしても、虫が嫌い、トイレやシャワーが汚い、熱い/寒い、疲れるのが嫌だという障壁は解消が難しい。
ネットの海を検索すると「嫌いなことを押し付けないで欲しい」「嫌がる人を無理に連れて行くべきではないし、妻が家でゆっくりしていたいならば別行動をとるべき。」「金を払って不自由な思いをしたくない。清潔で快適な空間で美味しいものを食べて過ごしたい。」と辛辣で忌憚なき異見が並ぶ。しつこいと嫌われるぞ、お前が選んだ配偶者だ、受け入れろ、とそういうわけだ。
歩み寄った解決策が昨今のグランピングなのかもしれないが綺麗で快適な旅館や宿よりも高い値段を払ってそれなりに綺麗でそこそこ快適なキャンプをするグランピングは本末転倒というか良いところなしに思えてしまう。「写真や動画など一切の記録に残せずSNSに投稿できないとしても予定通りグランピングに行きますか」と問うてみてほしい。結構、多くの人が行かないのでは。
妻を連れ出す突破口があるとすれば、やはり私の為ではなく子供の経験のためにキャンプに同行し、「案外、快適だし楽しい」と思ってもらえるようにすることなのだろうな。
- 年上の子は年下の子に対してお兄ちゃんとして振る舞う。成長が微笑ましい。
- 年下の子は年上の子から学んだり従ったり。親よりも言うことを聴く。成長が微笑ましい。
- 普段よりも少しだけ危ないことをする。緊張と興奮。
- ピザを捏ねて伸ばして具材を切って乗せて。まあ、家でもやるけど外でやると楽しい。
- 火をつけたり薪をくべたり。確実に楽しい。ただし取り返しのつかない火傷などの事故がないように気をつけないといけない。
- 髪切虫、天道虫、オサムシ、黄金虫、オトシブミ、白蝶の幼虫など見つけては年上の子と図鑑で調べたり。虫が好きになってくれそうで良かった。
- BBQはグリルで焼く類は自宅自炊に比べて美味しくないのは事実。しかしダッチオーブンは美味い。
- 無いものを工夫して代用することを楽しむ。
- 夜は子供達は疲れ切って早く寝てくれ、親は焚火を囲んで寛げる。枝や薪を火に焚べながらだらだらと何かを飲んで寛ぐのは最高。
- 女性は自らがインドアだろうとアウトドアだろうと、相手の男性にアウトドア派を望む割合は高いようだ。息子を頼れる魅力的な男に育てた方が素敵な配偶者に恵まれる可能性は高まるか。