子供たちに全霊で尽くした後に、居間の壁に蹴って穴を空けられる悲劇

 

東京は8月一杯まで緊急事態宣言は延長だそうだ。2021年の子供たちの夏休みもコロナ禍に没したまま過ぎてしまうようだ。

 

川遊びして水を掛け合って

川で西瓜を冷やして食べて

滝に打たれて渓流を探検して

子供達に虹鱒を釣ってもらって

晩御飯に自分の釣った虹鱒を美味しく調理して食べて

しっかり期待と感謝の言葉をかけつつ役割分担して

責任感を持ってテント設営や焚火台設営に協力してもらい

監視の元、好きなように好きなだけ薪を火にくべさせて

森林浴しながら草鞋カツ丼を食べて

3人乗り自転車で叫びながら走り回って

虫取り網と虫籠を一人づつ与えて

汗だくになって四つん這いになって倒木の下を潜ったりしながら昆虫を捕まえて

ミヤマクワガタの飼育環境を調べて用意して

自宅中庭でBBQしたりマシュマロ焼いたり

朝7時半に家を出て金魚釣りに行ったり

 

自宅最寄りのスーパーで買い出しは全て済ませ、可能な限り人と接することのない場所を探し、レンタカーやキャンプ場、民宿を予約して、暇せずに過ごせるプランをあれこれ考えて、帰った後はテントを干したりグランドマットを洗ったり。全体として嫌いではないからやってるけれども楽ではない。

 

 

コロナのせいで2021年の夏休みは何も思い出に残る楽しいことがなかった。そうなってしまうとあまりに不憫だし大声ではしゃいで野山を走るのは幼少の数年間しかない。私が考えられる小学生低学年の男児が楽しいであろうことをあれこれ考えて実行した。子供たちはハイテンションでまた行きたい、また行きたいと大喜びだった。

 

なのにだ。

 

翌日に派手に兄弟喧嘩をし、弟は一日中拗ねて泣き喚いて挙句の果てにリビングの壁を蹴って穴を空けた。おいおい。皿を割ったぐらいならまだしも、壁に穴を空けてくれるとは。幅10㎝、高さ4㎝程だが放置するには目立つ穴だ。おそらく壁紙の下の石膏ボードも割れているのだろう。

f:id:mangokyoto:20210802203431j:plain

 

小学生低学年でも穴は開けられるのだな。小学生低学年でこれなのだから中学生になって本気喧嘩をされたら家は確実に破壊される。そういや、私も兄と喧嘩して階段の壁に穴が空いたっけ。私と兄のどちらが開けたのかは覚えていない。

 

ハイテンションで遊びつくしたので疲れが溜まっていたのかもしれない。まだ自分のそういうコンディションを自覚してコントロールできるような年でもない。あまり咎めるべきではないと思いながらも、こちらも一気に体から力が抜ける思いだ。

 

しっかり遊んだらしっかり休んでリセットしないと。良き父たらんと頑張った先の壁の穴。努力は常に報われなくともし続けることが美しい。きっと。