金魚には可哀想なことをした。水槽が立ち上がる間も無く投入され、フィルターの生物濾過も不十分な中で2週間ほどしておそらくアンモニア中毒で死んでしまった。水を汚しやすい大食漢の金魚は小さな水槽ではなかなか難しいようだ。
そこでビオトープのような無加温、CO2無添加の水槽として再生させることにした。
まずは2匹の緋メダカに玄関先の睡蓮鉢から引っ越してきてもらった。
そして水槽の主役は緋泥鰌。ドジョウが主役なのだからまあ、質素というか地味というか、カワイイもんだ。水槽の底の餌の食べ残しを食べてくれる。
そして食べ残しも苔も食べてくれるヤマトヌマエビ3匹。
常に何かを口に運んでいて、かつ縦横無尽に泳ぎ回る。水草の上に乗っかるのも可愛らしい。案外、観賞魚以上に観ていて飽きない名脇役。
そして水槽のガラス壁面の掃除をしてくれるレッドラムズホーン2匹。コケ対策の生物兵器とされている貝で冬の低温でも生きられる。
そんなわけでメダカのような環境負荷の小さな魚と残飯掃除やコケ掃除のできる魚や貝で構成してみた。なんだか子供達も金魚よりも小さな蝦や泥鰌を眺めている方が楽しそうなのだよな。
まずはブクブク、つまり投げ込みフィルターが見栄えが悪いので陶器のカバーを作ってその中に隠したい。
さらには上記写真で背景に多肉植物が見えているように水槽の背後に借景として仙人掌や多肉植物を林立させられるような植木鉢を作りたい。真横から見たら仙人掌の森を泳いでいるような視覚効果を狙いたい。
近景、遠景の二段式の幅40cm、厚み10cmの長方形の鉢を作ってみよう。
樹形の個性的な「仙人掌」や「多肉植物」と「魚」は普通ならば両立しない組み合わせだ。その予想外な組み合わせを楽しめるようにしてみたい。
もっともっと作り込む余地を感じる。「水槽陶芸」は一つの可能性のあるジャンル。
最近はなんでもいいから、「これをしたい」を掻き集めている。さもないと仕事のスイッチが切れてしまうから。見方によってはこれぞ理想的な趣味の役割だ。