夏に向けた多肉棚の陣容

 真夏は南向きのバルコニーには実は陽があまり入らない。さほど深くも無いのだが屋根の庇によって日射角度の高い夏の陽光は遮られてしまうので中段の前部しか陽が差してくれない。

 

夏は断水する多肉植物は日陰になってもそれで構わない。パキポディウムやアローディアなどの夏の強烈な陽射しを喜ぶ種類だけを直射日光に晒される棚に置けば良い。

 

ただ、夏も陽射しは当てたいが直射日光ではキツすぎる株というのが案外、多い。

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中庭に面した、東側に向いたバルコニーがあるのだが、午前中の2〜3時間ほど陽が当たる。ここを活用しない手は無いと思い、棚を設置することにした。

アイアンフレームに杉材のステイン塗装仕上げ棚板がついた4段の棚をAmazonで購入した。1万4千円強だった。見た目がお洒落なアイアンフレームの棚は他にも沢山あるのだが棚が木目調の樹脂のものが多く、直射日光に晒すので木材種は杉で安っぽくとも天然木の棚板にこだわった。

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最上段の棚は高さ120cm。あまり背丈の高い鉢だと陽が当たらなくなる。ここにはエスポストア、マミラリアなどのサボテンやガガイモ、強光耐性のあるユーフォルビアやアロエを置く。熊童子は夏の直射日光は避けるべきなのだろうが朝の数時間だけなので良しとする。

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紅くなれ。アロエクリスマスキャロルはよく陽に当てないと赤い禾が出ないそうだ。紅彩閣の棘もしかり。

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白サボテンがニョキニョキと林立して壮観。


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2段目には陶蟲夏草鉢の多肉植物を並べる。こちらは断水休眠せずに夏も育てたい株たち、かつ直射日光では少し強すぎるだろう株たち。遮光率51%の寒冷紗をかけてあげることにした。

空間に許す限り鉢をぎゅうぎゅうに詰めて並べてしまいがちだが、鉢の形が重ならずに余裕を持って並べられていることを誇りに思う。誘惑に負けることが多い多肉植物栽培において理性と節度の働きを確認できる珍しい光景。

 

3段目にはアストロフィツム「蘭鳳玉」、ガステリア「ピランシー」、ユーフォルビア「九頭龍」「ホリダ」、クラッスラ「青鎖龍」やギムノカリキウムなど夏の強光では日焼けしてしまう株を置く。プラ鉢のままの鉢が5鉢もあって気持ち悪さが残る。早く陶器鉢に植え替えて統一感を出したい。

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最下段には51%遮光率の寒冷紗越しに植えたばかりの鬼面角切り穂鉢、鬼面角台座鉢、カランコエ「ファング」、そして水汲み場。

 

今あるプラ鉢を一通り植え替えたら、今後は新しい株を迎え入れるにあたってどれかを送り出すことを考えていかないといけない。

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机の前の棚は朝の1.5時間ほどしか陽がささないので、ハオルチアなどの耐陰性の高い株は多いがそのままにしている。

 

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南側バルコニーの棚も幾分かすっきりした。カランコエ「唐印」、謎の3頭分岐エケベリアなどを前面に配置。

 

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11時以降はフェロカクタス「日出丸」、マミラリア「希望丸」、アローディア、ユーフォルビア「鉄甲麒麟」、パキポディウム「デンシフローラム」などが強烈な陽射しを浴びるようになる。

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全体として悪くない配置に思う。

 

 

 

 理想を言うと棚板は杉よりも水に塗れてもかまわない耐久性のある広葉樹材が良かったけれども1万4千円ならば妥当。最下段の棚板ははずして、背丈の高い植物を置けるようにしている。フレームを生かして棚板を交換できるシンプルな構造なので長く使えそうだ。