京都の北野天満宮に親しんだ身としては梅といえば菅原公を祀る神社だろう、これは全国共通だろうと思っていた。
そんなわけで中野の沼袋近くの北野神社へ。
いや、皆無ではない。しかし期待していたような梅の樹々は見られなかった。
殊更に梅を愛したという菅原道真公。
「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春を忘るな」
という歌を詠んでいる。
北野神社は神紋からして梅だというのに。梅鉢紋という。
菅原道真公を祀るからには梅まみれにしておいて欲しかった。
大通りを挟んで東反対側にある新井薬師へ。中野区最大の寺院で1286年創建とのこと。
毎月第一日曜日に骨董市が催されているらしい。今度来てみたい。
新井薬師 梅照院という名前を冠しながらも境内に梅の樹は少ない。寺紋も梅だというのに。
霊堂とのことだが何をする建物だろう。
目を引くのが境内の真ん中に立つ桜の巨木。春に桜の咲く頃にまた来たい。
桜よりも梅の巨木が立ってたら良いのに。勝手な願いの押し付けだけれども。
意匠化された梅はあれども梅の木も花も見かけず。
コロナ禍のせいで多くの寺社が御朱印帳への直書きを自粛しているのは残念。御朱印の本来の目的からすると書置きでも違いはないそうなのだが、糊などで御朱印帳に貼り付けるのは嵩張るだろうし気が乗らない。
唯一といえる梅の木はまだ開花もしていなかった。