「栗原あり」さんの森の獣たちの器

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表参道で催されていた「栗原あり」さんという作家さんの個展に足を運んだ。ひっそりと使っている私の「陶蟲夏草」インスタ アカウントに時々コメントを頂いたりしていたので勝手に陶芸仲間のような親近感を持っており、何より作風やモチーフも私の好みなので気になっていた。

表参道のギャラリーには開店前から整理券待ちのファンが15人ほど行列しており、作品も1人3点までという制限付き。一回に入店できる人数は3人までとなっているので皆さん、好みな作品が売れてしまわないかヤキモキしながら辛抱して待つ。これが人気作家さんの姿かと感銘を受けた。

作った分だけ全て売れる。作陶を本業にする人の理想系だろうな。

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6〜7寸の大皿やボウル、多肉植物の植った鉢などが所狭しと並んでいて、森の獣たちのモチーフ、深海魚たちのモチーフ、脚の生えたキノコたちのモチーフ、アカハライモリやカエルたちのモチーフなど生き物が多くて賑やかだ。

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兎が追いかけっこをしていたり
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私の好きな鹿モチーフがあったり
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キツネが歩いていたり

 

同じモチーフ、シリーズの絵皿は複数あれど皆、絵柄は違う。売れる作品の複製をひたすら作るのではなく、飽きるまで一つのモチーフ群を毎回異なる絵柄で作っていけるのは作家としても楽しいと思われる。
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もう一つ、柿の種入れに良さそうなサイズだと思ってキツネ柄の小鉢を購入。アカハライモリリュウグウノツカイ、ザトウクジラ、金魚など欲しい絵柄もあったが敢えて森の獣たちシリーズに合わせてみた。
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インスタでコメントやり取りさせて頂いている者です、とお伝えしたら「お若いですね。もっと年配の方かと思ってましたー」と驚かれた様子。もう若くはない。野外の展示販売会などで発表したら良いですよ、とご助言頂いた。栗原さんも昔は野外の展示販売会からファンを徐々に増やしていったそうだ。

 

5年、10年かけてどこかの陶器市に毎年、出店して蟲の死骸の植木鉢が好きな間口の狭い嗜好の人を開拓していくのも面白いかもな。