あいもかわらず私のお気に入りの「コクテイル書房」。文豪が愛した料理や酒を再現して出してくれる、古書店も兼ねた居酒屋だ。
文豪檀一雄の愛した「大正コロッケ」は生姜の効いたコロッケで必食の逸品。メニューは季節によって絶えず変わる中で不動のメニュー。
商業施設として使われている高円寺最古の木造古民家ではないか、とのこと。
2階がコワーキングスペースになっており、さらに奥には畳のなんだかとっても静謐な空間が作られていた。人語を解せそうな猫が佇む。
4軒長屋の反対端の店舗も借りて人の集う新しい空間を作ろうとしている。棚の一画を借りて自分の好みの書籍を取り揃えて紹介販売できる間借り書棚も始まっている。読書会なども開かれ、遠方から来た人のために泊まれるスペースもある。
来るたびにどこかが少しづつ変わっている。
本も変わっていく。
コロナ期間に夏目漱石カレー、太宰治カレーなどを開発してレトルトパックまで作ってしまった。助けられた学生が少なくないと聞く。
高円寺の顔役のような店主のいる店。しかし押し付けがましくなく、口数の少ないそれでいて構想力のある店主。
ハシゴして高架下のそばのBAR「私」へ。
こちらも渋い和風の佇まいのBARで1階にカウンター席が5〜6ほど。2階にも客席があるそうな。
滅多に見かけないフランスの栗と林檎のお酒が置いてあったのでカクテルを作ってもらった。
高円寺に数えるしかない古民家飲食店には長く残って欲しい。他に思いつくのは「七つ森」に「こころみ」ぐらいしかない。