こんな店が高円寺には増えて欲しい。そんな高円寺の蕎麦割烹居酒屋「椿」。
・前回の続きで会話のできる店主、店員
・適度な距離感で初対面でも雑談できる客層
・基本は独りで、時に友人数人と行くのにちょうど良い小ささ
・味付けの濃すぎない滋味深い美味しい料理
・特定の複数分野に造詣が深く話が広がる店主
・趣味や好みが内装に反映されて統一感のある空間
・特定ジャンルの珍しく美味しい酒
ここは日本酒が中心で山形の地酒を取り揃えている。栄光富士、吾有事、上喜元、杉勇などの純米、特別純米が中心で4合瓶で5000円以上するような希少酒ややたら磨き込まれた香りの強い大吟醸のようなものではなく料理に合う手頃な食中酒を置く。
こんな規模感で日本ウィスキーを取り揃えた店、珈琲と珈琲リキュールの店など雰囲気の違う店が欲しい。
飲食店で奥行きが狭いカウンターのお店はえてしてカウンター席は荷物置き場と化してしまっていたりする。店員が調理場からかなり手を伸ばさないといけないぐらい奥行きがないと皿を置くスペースが足りないし、店員と物理距離が近すぎても居心地が悪くなる。奥行きの深いカウンター席のある店が好きだ。
タイプは違うがテラス席がふんだんにある店。
サボテンや多肉植物にまみれた緑あふれる店も欲しい。そんな店にはリュウゼツランのお酒、テキーラが充実していて欲しい。
海老と空豆のかき揚げは揚げたてで出されるのが嬉しい。油断すると口内を火傷するぐらいの熱さをハフハフと食べるのが幸せだ。
ズワイガニコロッケも嬉しい一品。
特定の酒銘柄目当てにお店を選ぶこともある。
日本酒なら杉勇。ここは山形縛りだから秋田のお酒は置いていないが、「飛良泉」の丸飛シリーズの酵母違いを取り揃えた店なんかがあって欲しい。九州の地酒に特化している店とか。
ワインならば国産ワインの店は「わにわ」が高円寺にできた。アルゼンチンのマルベックがやたら充実した赤肉の店とか欲しい。
珈琲なら雲南の甘くないが香りはブランデーのような甘さを含んだ雲南珈琲。
ウィスキーならニッカの「フロムザバレル」とか「コーヒーウィスキー」とか置いてある店があると良い。
こんなジャンルの話はあそこの店主としにいきたいな、という軸もある。
文学、高円寺や地方の観光や町おこしなどの話は「コクテイル」の店主としたいし、高円寺や中野のどこの店が美味しいという開拓話は「パルプンテ」の店主。芸能、演劇、日本美術、現代美術、和装などは「椿」の店主が世界観を広げてくれる。ロックやメタル音楽なら「高円寺メタルめし」の一択だ。
東京都の隠れ観光名所にやたら詳しい店主の店だとか、廃墟マニアの店主の店なんかないかね。そして何より陶芸マニアの店主の店が欲しい。
ちぎられていびつな味の染み込んだ蒟蒻。こういう一品に違いを感じる。
毎日手打ちの蕎麦で締めるのが美味い。いつも盛りそばだが、茗荷蕎麦も美味しい季節。
私の好きな店の種類はチェーン店の雇われ店長の店とは対極的でスケールしない。だから商店街が東西南北に伸びる小規模店舗の街の高円寺が好きだ。