同僚から激推しされていたので目黒の「黒」というラーメン屋に行ってみた。同僚曰く目黒で一番美味しいラーメン屋だと。
壁には芸能人のサイン色紙が隙間なく貼られている。Generations、ゴールデンボンバー、大所帯のアイドルグループなどなど。こういうのは店員が入店してきた客を見て、なんだ一般客か、お芸能人が来たサインをもらおう、とやるものなのか。いや、テレビロケで取り上げられた際のサインだろうか。Generationsや大所帯アイドルグループのメンバーがプライベートで一緒にこの狭い店になど来ないだろうから。
背脂の入った濃厚な味。美味しい。が普通。普通な美味しさで高円寺から電車を乗り継いで食べに行きたいほど際立ってもいない。そもそも日本のラーメン屋のレベルが高すぎて各駅に美味しいラーメン屋が複数ある。目黒にあってロケに便利だから芸能人がたくさん来た、かつサインを貼る類の店だということなのではないか。目黒の中では美味しい方のラーメン屋なのかもしれないが、他のラーメン屋よりも美味しいから目黒に出店できているというような訳ではなさそうだ。目黒はラーメンのプレミアリーグではないのだろう。
電車を乗り継いででも食べに行きたくて思い浮かぶのは西荻窪satenの抹茶プリンだとかあるが、ラーメンは思い浮かばない。
ラーメンが食べたくなったら豚骨ならば「ばりこて」。生姜ラーメンなら「カムイ」。あっさり醤油ならば「山と樹」。そして個性派としては「えんじ」。どれも高円寺にある。
そんなわけで高円寺の「えんじ」に行ったら冷やし坦々麺が夏限定メニューであった。いやいや、私にとって断然美味しいと感じてしまった。定番メニューにしてくれよ。
私の好みというだけで味の優劣を断定するものではない。しかし東京の中心部で発信力がある人が訪れるような店は何かと実力以上に評価されがちということはないか。
これだけインターネットやSNSが普及しても地方の良いものが都会の中心地のものと同等な関心と評価を得るのは難しいし、そういうものを求めている人にとっても情報は探しづらい。SnSを眺めていても見栄えのする話題の飲食店が繰り返し繰り返し多くの人に取り上げられる。そして結局は行きやすい立地の店に投稿数量は偏りがちだ。
地方の美味しいモノ、美しいモノ探しの旅に出たい。佐賀は最高だった。
