三重県四日市に2023年1月にできた植木鉢と塊根植物やサボテン、多肉植物のお店「HACHI-8」。1階には電動轆轤を備えたアトリエ、2階にはソファなどがあるゆったりとした鉢の販売コーナー、3階には撮影ブースや鉢の植え替えブースなどもある植木鉢と珍奇植物の総合店らしい。
内装にも拘った今後が楽しみな店。
そんなお店が初めての企画として立ち上げたのが88810（ハチ8鉢展）というコンペ。大賞10万円、最優秀賞4万円、優秀賞2万円、審査員賞1万円。その他入賞作品も含めて応募作品は1ヶ月間展示販売するのだそうだ。
蟲という要素は皆無だが熱烈な植物愛好家や、個性的な植木鉢好きが集まりそうで面白そうだと思った。売っている鉢の価格帯も1万円越えが多いので多少高くても望むような鉢ならば購入するお客さんが多い様子。
1次選考、2次選考の写真選考があり、その後は鉢を送付して最終選考という段取りだった。店主に声をかけられて応募したので流石に書類選考落ちはないだろうと思ったが、どうなんだろう。2次選考通過して鉢を送った時点で入賞のようで、展示販売がされる。
少なくとも60人以上の応募があり、賞金のないHACHI8賞、入賞の方を見てみても様々な受賞歴を持つ本職の陶芸家や植木鉢屋が並ぶ中での審査員賞はそこそこ誇れることなのではないか。
平均価格は2万円以上なのだが、もう発表初日のうちに大賞の48000円の作品を皮切りにいくつも売れている。オンラインと実店舗での売上の割合はどんなものだろうか。
私の作品だけ窯から出された新品未使用品ではなく既に植物が植っているし半年から1年以上風雨にさらされている。なんだかとても異質というか場違いというか浮いている感はある。
同条件でお店の方に撮影された写真が載るので私の冬虫夏草の世界観を表した写真にはならない。そこは少しもやもやする。
誰が買っていったのかわからない。鉢作者のinstagram情報などが展示されているわけでもないので、同好の士と繋がるという目的は果たせない。名刺を同梱してもらうなど考えるべきだった。
・強いこだわりと美意識を持ったお店。
・マージン50%取られるが高単価鉢でも購入するお客さんが多く訪れる店。
・委託販売なので売残りは返却される。
・今の所、私の作品の世界観を伝えやすい展示ではない。
・今後の企画力や新しい試みには大いに期待できる。
