ルーマニア家族もてなし備忘録

20年来の友人とその妻娘。気の置けない、見栄を張る必要性も感じない友人。

 

友人と一緒に来たルーマニア人の独立開業医夫婦とその息子。かなりネットであれこれ調べていてあれがしたい、これがしたいがはっきりとしている。相談して譲歩するタイプではなく自分で決めたいタイプだそうだ。

 

友人家族には我が家に2泊してもらい、医者家族は銀座のホテルに泊まった。高円寺のホテルは不十分だったようだ。

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ブカレストからイスタンブールへ5時間、さらにイスタンブールから羽田まで11時間の長旅だったという。医者家族は一人6000€かけて全員ビジネスクラスだそうだ。
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友人の娘はラーメンが大好物だという。娘曰く、玉子は必須だという。高円寺の「えんじ」で魚介出汁、野菜ペーストが濃厚なラーメンを食べてもらった。
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つけ麺は初めての様子。
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池袋が都内最大級のDAISO、アニメイト大型店、家電量販店密集地、猫カフェハリネズミカフェ、東武西武百貨店サンシャイン水族館、ラーメン屋などが徒歩圏内に集積していて良いということになり池袋ハレザの前に10時集合。銀座のホテルに泊まった医者家族はタクシーで10分前に到着していた。f:id:mangokyoto:20230816135517j:image

リーベル果実園でおいしい日本の果物たっぷりのブランチをとってもらおうと思った。3名が甘くない朝食が良いと言うのでホットサンドを注文。案外、甘いものがウケない。医者の奥様は果実のたくさん載ったヨーグルト。
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ヤマダ電機BICLAOXが隣り合う家電量販店激戦区なので日本の家電を見てもらおうかと思ったら、家電はルーマニアでも買えるから興味ないと一蹴されたのでアニメイトへ。男どもが喜んで記念撮影をしていたのがアニメ絵の機銃武装した巨乳網タイツバニーのパネル。男の夢要素がつまっているらしい。女性陣にはBLの世界が衝撃だった様子。
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思わぬ大爆笑をつかんだのが「ゴールデンカムイ」のグッズコーナー。
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KOIが金玉、SUGIがしゃぶるという意味だそうでしょうもない下ネタに大喜びのルーマニア人たち。
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その後、DAISOに向かう途中で資生堂の肌診断をした娘さん。ニキビの気になるお年頃、父に強請って洗顔フォームを買ってもらっていた。資生堂は知っているそうで欧州だとかなり高価格で買えないと言っていた。
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DAISOに着いたら、医者が「日本に買い物に来たのではない。こんな安い中国製のものはルーマニアでも買える。もっと日本の景色や日本でしか体験できないものが良い」というのでDAISOの店の前で引き返す。事前に2,3回、100円ショップに連れて行こうかと思うと伝えていた際に言ってくれれば良かった。しかしこれは興味ない、ここに行きたいと明確に言ってくれるのはありがたい。好き嫌いがはっきりしているこの医者家族、気持ちが良い。

そんなわけで渋谷の109前交差点へ。映画「FAST & FURIOUS」の有名なスポットとして押さえておきたい場所だそうだ。平日日中なので一回に3000人が渡るあの光景ではなかったが満足した様子。
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渋谷スカイは当日チケットが売り切れだそうで登れず。かわりにヒカリエのスカイラウンジへ行ったが11階からの眺めだと迫力に欠ける。都庁は無料で登れるが前後の動線が悪いので断念。ヒカリエ内の鉄板焼きで昼食をとったので良しとする。「テッパンヤキがあるじゃないか、ここにしよう」とのこと。

御飯はほとんど残していた。

牛肉、鶏肉は食べる。お好み焼きも完食。
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原宿に移動して明治神宮へ。あの大鳥居はやはり特別に映るらしい。奉納された酒樽が壁のように並ぶ一角も写真をたくさん撮っていた。

友人は商売繁盛と家内安全の札がそれぞれ2900円とけして安くはないが即断即決で欲しいという。当然のようにクレジットカードを出して支払おうとして断られていた。贈ることにした。
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原宿駅前のハリネズミカフェへ。興味なさそうにしていた医者家族が最後まで熱中していた。行きたがっていた友人の娘は30分のうち10分ぐらいで飽きてしまっていた。
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私と私の息子たちが最も喜んでいたように思う。こんなにかわいいとは。
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手袋をすり抜けて針がささることがある。この大きな個体は体を丸めて針を立ててくる。
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ご開脚。
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乾燥したワームをハリネズミのおやつとして与えることができるのだが、とてもおいしそうにシャクシャクと音を立てて食べる。始終、鼻をクンクン動かしているのが可愛らしい。
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竹下通りへ。いかにもな外国人観光客向けの日章旗のハチマキやテロテロサテン生地の着物風ガウン、浅草雷門のマグネットなどが売られた店で買い物スイッチが入っていた。やはり、こういうものが日本っぽいらしい。
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次なる医者の希望は新宿東口の立体的に飛び出しているかのように見える電子広告板。三毛猫が寝転がったり。本物の猫と遊べる猫カフェよりもこういうほうが日本ならでは感があるというのは理解できる。
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都庁に上がるのは動線が悪すぎて断念したが歌舞伎町タワーの17階が無料で登れてかつ新宿副都心のビル群を眺められる良スポットだと発見。
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夕御飯は高円寺の「まんまじぃま」へ。

ひじき煮のお通し。満足。

刺身盛り合わせ7種 大満足。医者妻は手を付けず。

あさりの酒蒸し。満足。

とうもろこしの揚げ。大満足。医者妻、人より多くパクつく。

若鶏半身揚げ。肉の深部がピンクで火が入り切っていないと食べるのを拒否。これは手堅いと思っていたので想定外。

タコと銀ムツの炊き込み御飯。友人完食。ほかは4人手を付けず。2人数口だけ食べた。

枝豆。かなり塩を振っていて辛かった。

山芋のコロッケは一人以外食べた。ブルドックとんかつソースが公表。

医者の妻は白米にソースをかけて美味しい美味しいと食べていた。

鰹の藁焼き。自慢の一品料理というだけあっておいしかった。大好評。

日本酒。吾有事。医者は一口つけて「おれはこれは無理」と拒絶。友人と二人で飲み干す。

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ウケルと思ったフローレスタのドーナツも手をつけられなかった。

 

食べ慣れていないものだから仕方がないけれども、食べ物は好き嫌いなく食べて残さないよう育てられた私としては食べ残しをたくさん残して席を立つのはなんとも悲しい気持ちになった。傾向が読みづらかった。刺身や鰹の藁焼きを喜んでいたので生魚がダメだという単純な話ではない。御飯は苦手。照り焼きやソースなどの濃い味は好かれる様子。ひじき煮も醤油味がしっかりしているからか好評だったのは想定外。たくさん残させてしまったのは私の観察眼が至らなかったかもしれない。店員に量を任せず全員にはあきらかに足りない量で注文し、気に入ったら追加注文すべきだった。

 

中国人韓国人はほとんどの日本食を楽しんでもらえる。欧米人の中ではフランス人が一番守備範囲が広い。アメリカ人には「魚を食べない主義」「ベジタリアン」「ビーガン」のような偏食が多い印象。その一方で和食なんでも好きという人もいて読みづらい。ルーマニア人は人それぞれな印象が強い。満場一致で喜ばれたのは枝豆。
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ルーマニアバリスタコンクール優勝に輝いた友人。その後世界大会で5位入賞を果たし、脱サラしてカフェにロースト豆を販売する趣味を仕事にした転職を果たした。おまえはまだ「イキガイ」に至れていないのかと聞かれて心が痛む。イキガイとは自分の強み、情熱が稼ぎや他者への貢献につながった理想状態を指す。陶芸がイキガイではないのか、何を逡巡していると問われても私の陶芸が生計を立てられる域に到達していないのは自分でよくわかっている。
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出発の日は自宅でBBQをしてもてなす予定でいた。鰻炊き込み土鍋御飯、ハラミステーキ、薄切りの黒毛和牛など肉をたくさん買って白米と焼き肉のたれで食べてもらおうかと思った。ビールもクラフトビールを5種類取り揃え、女性陣には果実サワーを買っておいた。しかし土鍋御飯は大半が口だけつけて残してしまう可能性が高そうだったし、日本式焼き肉も口に合わなかったら急に異なるものを用意するのも難しい。しかも滅多に来られない日本を、東京をもっと観光したい様子も見られたので自宅BBQは辞めることにして浅草や築地などの観光をしてもらうことにした。

あらかじめ購入しておいた食材がもったいないので朝食にトウモロコシに醤油をつけてグリル。これは喜んで食べてくれた。豆腐はうけいれられず。白桃、藤稔、幸水を冷やして切って出したのだが藤稔も幸水もほとんど食べなかった。夜にPARMアイスバーを食べていたので甘いものが嫌いというわけではなく、果物がさほど好きではないらしい。ううむ。

 

もてなしは難しい。まあ、たくさん試してこれが美味しかった、これは苦手だったという思い出をたくさん持ち帰ってくれることで良しとする。