マドリッド中心街には観光地化した市場がちらほらある。プラザマヨールのすぐ隣のサンミゲル市場は際たるもので値段は相当高くて京都の錦小路市場のようなもの。
スペインでも「亀の手」は食べるようで高級食材。
片手に持って食べ歩けるように工夫している。間違っても自炊する為の食材を売る市場ではなくディスプレイとしての市場だ。
3000円でこの内容は寂しい。寿司だと高価格になりがち。
見て回って写真を撮る分には楽しい。かなり高いけれども食べている人も多い。
大手スーパーマーケットのMercadonaが熱い。70〜80%が自社ブランドでその商品開発プロセスの厳しさで知られるという。大手ナショナルブランドの商品と名前を隠して消費者のブラインドテストにかけて統計的優位な良い結果を出せた商品しか発売されないという。
しかもそんな優れた自社開発商品がナショナルブランドよりも安い価格で店頭に並ぶ。知名度のあるナショナルブランドよりも品質が優れた自社ブランド商品がより安く真横に置かれるのでナショナルブランドはMercadona自社ブランドの引き立て役になってしまうそうだ。それでもナショナルブランドメーカーはこの売り上げ規模の大きなMercadonaチェーンに配荷しないという選択肢は取れないのだという。
未だ創業社長が会社を率いている1977年創業の非上場のオーナーカンパニーでその息子がECスーパー部門を率いている。実店舗は1600店を超え、ネットスーパーだけで900億円規模の売上があるというのだからなかなか驚異的。二代目として引き継ぐための英才教育を受けている真っ最中だそうだ。
数年前の世界的なチーズコンクールでフランスなどの有名チーズメーカーのチーズなどと並びスペインチーズが3つトップ15に入選したそうだが、そのうちの1つがなんとこのMercadonaの自社ブランド山羊チーズ「La Reserva Tostado」だという。チーズ専門店の高級チーズを差し置いて3〜4€の価格で素晴らしいチーズが買えてしまう。
パッケージラベルもシンプルで絵で山羊なのか牛なのかわかるようになっている。
圧巻のチーズコーナー。写っているのは全て自社ブランド商品で他社製品も合わせると写真の倍近くチーズは並んでいる。
アンチョビやオイルサーディンなどの缶詰も豊富でしかも安い。
パテは重いし日本だと高くなりがちだが€1.15=160円程度と考えると買って帰る価値がありそう。パリやロンドンで買うよりもずいぶん安そうだ。
ドラゴンボールやドラえもんとのコラボお菓子もある。恐るべし商品開発力よ。
食品系のお土産は全てこのMercadonaで買うことにした。
Cortes Inglesは新宿伊勢丹や高島屋のような高級百貨店で服飾からグルメ館の食料まで高いけれども良いものが揃う。
3000〜5000円のロゼのスパークリングワインから
少しお互い150€のもの
とてもお高いものまで何でもある。ウィスキー山崎18年は30万円超。ワインはスペインの地域毎に分類されて広大なワインコーナーを形成している。
一時期、あらゆる種類のジャムを買いまくっていたTIPTREEにこんなマヨネーズがあったとは。
野菜コーナーも見目麗しい粒揃いの野菜が並ぶ。赤黒いトマトは日本では見ない品種だが美味しいのだろうか。
チーズで32€はなかなかの高級品。
脚丸ごとのハムもたくさん売られていて安くて150€程度、300€前後の価格帯が多くて400€つまり6万円越えのものもある。
レストランがこんな百貨店で仕入れないだろうからスペインでは自宅にどんと脚を置いて削るように切りながら食べる人も多くいるということなのか。
スイーツも美味しそう。パイ生地のものが甘すぎず日本人の味覚に合う印象。
惣菜コーナーも目移りしてしまう。イカにお米つまりリゾットのようなものが入ったスペイン版イカ飯がなんとも食欲を掻き立てられる。