八海山 雪室見学 しかし何より三年熟成本みりんの美味さよ

1泊2日で初日はスキーをし、翌日は新潟県南魚沼市の「八海山」の酒蔵へ。

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八海山の酒蔵には2013年に完成したという雪室があるというので見学した。かつて電気式冷蔵庫が普及する前は茅葺の建物に冬の間に雪を詰め込み、その雪で貯蔵するとともに夏には雪塊を魚屋などに売る「雪室」というものがあったという。八海醸造株式会社は環境配慮、節電などの意図と雪室貯蔵という特色商品を出すために1000tもの雪を貯蔵できる雪室を作ったのだそうだ。

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雪室の気温は1.7℃。凍らないギリギリの温度でかつ、冷蔵庫と違い高い湿度で保存できるのが特色だそうだ。そこで三年間貯蔵熟成した雪室貯蔵三年の純米吟醸酒が今回の目玉。白いボトルの奴がそれだ。

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無料の雪室ツアーが30分おきに催されており、それに参加した人限定の有料300円の利酒がある。八海山純米大吟醸、その日の朝に絞った搾りたて原酒、そして清酒を用いた米焼酎の三種が干し蛍烏賊をお供にして味わえる。
 
朝絞り原酒はアルコール度数が19度もあるのだが、フルーティで軽く、度数の強さを感じない。加水しなくても飲みやすいことに驚いた。残念ながら非売品なのだそうだ。
 

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面向未来という名の焼酎は720mlで10,000円と高いが、5年間雪室で貯蔵した後に送ってくれるのだという。写真を撮影しカードメッセージと共に保管してくれる。お味はというとなるほど、洋酒に近い華やかな味わいで吟醸香のついた焼酎と言うべきか、価値のあるお酒に思えた。

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雪室見学者限定の特別な利酒以外も20銘柄近くを無料試飲できる。

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参加者一同、衝撃だったのが三年熟成伝統製法の八海山の本みりん。「麹の蜜」と謳うだけあって、甘みが強くアルコール分も14度もあり、これはかなり美味しい酒リキュールと言える。これは是非ハーゲンダッツに掛けて食べてみたい。調べてみると、清酒が普及する前は本みりんは高級酒として飲料用としても扱われていたのだという。水の代わりに酒を用いて醸造するので糖分の発酵がさほど進まず、甘みの強い酒が取れるのだという。
 
貴醸酒は、国立醸造試験所が、国賓の晩餐会にフランス産のワインやシャンパンが使われるのを見て、「このような場面に合う高級な日本酒として、酒で仕込んだ酒を作る」というコンセプトのもと開発したものだそうだ。仕込み水の代わりに酒を使うので、甘口になる原理は味醂に近いようだ。熟成に向いており、さらにコクとまろみが加わるとのこと。

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「魚沼で候」という純米酒をぬる燗にして頂いたがこれも美味。燗をして程良い香りと飲み口で、おでんをつつきながら飲み進めて身体を温めたくなる酒だ。
 

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雪室は星野時彦氏の設計だそうで、入口は雁木というピロティのような軒下の空間を広く持つ設計。看板や標識も含めてデザインがどれも洗練されており、今時の簡素で親しみが持てる雰囲気。赤坂知也氏による三重県菰蕗町の温泉料理宿泊施設「アクアイグニス」と似たモダンで懐かしい印象。あちらも建物も食事も秀逸な観光施設だった。

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いわゆる八海山という会社は製造の八海醸造株式会社と卸の八海山株式会社に分かれているが平成27年度の売上で78億円。従業員は150人ほどだが新卒採用の手取月給が20万円と大手企業と遜色ないことを考えると契約社員やパート社員を多く含んでいるように察する。
 
センスの良い建築家、デザイナーに依頼し、電気に頼らない雪室貯蔵という時流に適合した設備を商品や物販にまで昇華する経営理念もある。

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雪室で貯蔵すると穀物や根菜類も低温糖化が進んで美味しくなるのだそうだ。それらを使った珈琲、酒入りのケーキやチョコレートなど日本酒造りを核にした幅広い商品開発が展開されている。しかもとってつけたような酒入りの饅頭などではなく、バームクーヘンにしろチョコレートにしろ、甘酒にしろ、どれも美味いのだ。
 
大正11年創業。経営者に恵まれた成長基調の老舗日本酒メーカー「八海山」。経営の実態はわからないけれど、伝統的な要素を現代の趣向に適合させている優等生な会社だな、と思う。古く時流に取り残されつつある伝統的な商いを中興させる仕事って大変そうだがやりがいがありそうだな。

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いろいろ、あれこれと勉強になる。

立春の庭と猫

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この季節、一番に春めいているのは野良猫の皆さんではないのかね。世の若者のバレンタインの浮かれようの比ではない連夜の盛り上がり。ンギャーオーとやかましい。その愛らしい見た目からよくも地獄から漏れ出た断末魔のような声が出るものだ。

 

家から家を飛び移り、鉢植えをひっくり返し、庭に糞尿をするので困りもの。しゃあないのだが。地域猫制度を導入願いたい。

 

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庭の開花のトップバッターは梅花とこの翁草。南国的なケバケバしい花を咲かす。萎れる前に茶色く変色し始めるのもまた新陳代謝の速い南国的な風情なのだが、寒さには滅法強い。

 

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オキザリス「孔雀の舞」も夏の間に溶けて消えたと思っていたが冬になって葉を広げ始めた。一冬越すとしっかり根付いた安心感がある。

 

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矮小菖蒲かね。雑草に紛れて抜かれたか、夏の間に腐ったかと思ったがニョキニョキと葉を伸ばし、早くも蕾が見える。菖蒲のクセに3月、早ければ2月にもう咲いてしまう気だろうか。

 

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木立セネシオを植えてみた。これまた夏に枯れ冬に咲き誇る菊科の宿根花。サイネリアはやはり夏越えできなかったので、木立セネシオで再挑戦。

 

今年はクレマチスハゴロモジャスミンを繁らせてしっかりとした日除け、目隠しを造りたい。晩春に桜空木 2株、更紗空木、桃雪柳、小手毬は咲き乱れるだろうか。実山椒と茗荷の収穫を増やしたい。バジルとコリアンダーの作付けを忘れないようにしたい。

椛「鴫立沢」や紫陽花の青花品種が丈夫に育つだろうか。

 

それなりに愉しみも多い猫の額ほどの花壇。

オニヒノキシダを買うか悩む

オニヒノキシダが中野の島忠ホームズで売られていた。2980円。少しばかりお高めだが、オニヒノキシダが売られていることに衝撃。

 

ヒノキシダとオオタニワタリの自然交配種と目されているそうで、ヒノキシダの無性繁殖とオオタニワタリの乾燥への強さを併せ持つという。

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見た目の上での一番の特徴は写真のようにランナーを出してオリヅルランのように葉を伸ばすそのユニークさ。関東にいて高湿度の温室を持てないシダ好きとしては乾燥に強く零度までの耐寒性があるのは驚異的。


適度に繊細で丸みを帯びた葉先のフォルム。薄く脆すぎない葉の厚み。そして明るい緑。

 

そして絶滅危惧種でもあったはず。繁殖栽培が確立されたのだろうか。

 

2980円というよりも、売りに出ていることが驚きなのだ。まだ月始めでお小遣いはある。数日したら売り切れているかもしれない。さあ、どうする。

 

【追記】

翌日、買ってしまった。多分後悔すると思ったので。これまで島忠を1年半の間に20回は訪れたものの、オニヒノキシダを見た覚えはない。飲み会を一回減らせば済むのだから。昼飯を5回カップラーメンにすれば済むのだから。

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この渦巻きゼンマイ状の新芽はシダ植物ならでは。

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ランナーが出るということは、そこから根が出れば株を増やしていけるということかね。我が家の一角をオニヒノキシダだらけにできてしまうかもしれない。


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外気温が上がるまでが待ち遠しい植物たち。


吊り植物の為の陶器鉢というものも考えてみたい。軽量化と排水性、保水性のバランスが肝だろう。

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 庭の梅が開花した。南高梅、実るだろうか。

 

高円寺の名ケーキ屋「ジュン ホンマ」が「ラレーヌ」跡地に開店

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高円寺のかつての有名人気ケーキ屋さん「ラレーヌ」が閉店した。ま、美味しくなかったから仕方がないし惜しくもない。その跡地に開店したのが「ジュン ホンマ」。本間潤氏はラレーヌを立ち上げ、「王妃のロールケーキ」をはじめとした美味しいケーキで人気店に育て上げたが、オーナーが変わったことであれこれと複雑なことになってしまったのだそうだ(本人談)。その後、袂を分かち、吉祥寺や高円寺で自分の名を冠した店を独立開店してきた。本間氏の去ったラレーヌは味が落ち、客は遠のいた。

 

そしてラレーヌが閉店することになり、もともと本間氏を気に入っていた建物の大家さんが本間氏に声を掛けたということらしい。ケーキ屋の居抜き物件なんてなかなかないし、マンション一体型の建物を経営する大家さんとしても深夜まで営業する飲食店よりもケーキ屋さんの方が入居テナントとして好ましいのではなかろうか。

 

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もともと自分が立ち上げたラレーヌの跡地に袂を別った自分が再入居再開店する。気さくに話してくれる本間氏だったが複雑な心境が察せられた。

 

地域の客は経営権やブランド価値ではなく、本間氏のケーキが好きだったのだということ。詳細な経緯は知らないが、腕を持った職人が報われたという私達庶民に嬉しい結末の様子。熱烈なファンと思しき人が入れ替わり立ち代り訪れていた。

 

1月27〜29日は開店セールということで1000円ごとに500円の次回割引券という実質半額セールを行っている。

 

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店先には2人掛けのテーブルが2つ。店内にもイートインスペースを作るのだそうだ。お茶かコーヒーも出す予定だという。犬の散歩中継基地がまた一つできる。ありがたいことだ。

 

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色鮮やかで美味しそうなタルトの数々。ショートケーキの印象が強かったが、タルトが充実。

 

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マロンカシスのタルトなんて名前を見るだけで心奪われる。

 

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ショコラオランジュはチョコが甘すぎず、オレンジスライスのシロップ漬けを摘んで齧りながら食べるのが美味。オレンジスライスはチョココーティングして売られているようなやつだ。

 

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洋梨のタルトはタルト生地の上にピスタチオムースが載り、さらに洋梨の果肉ゴロゴロ、ゼリー。砕かれたピスタチオが香ばしさを出し、さらに軽い味のクリームが載る。絶品ではないですか。

 

自分の誕生日ケーキはこちらにお願いしたい。

冬虫夏草 団子虫鉢

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陶芸初め。えいやっと一気に造った、団子虫を苗床に育つ冬虫夏草を模した植木鉢。団子虫は虫ではなく甲殻類だし冬虫夏草は寄生しないとか、そういう不都合な事実には目を瞑る。


冬虫夏草の「異質な生物個体が生を引き継いでいく」象徴的な姿に言葉にならない魅力を感じるのだよ。


単純化と作り込みの塩梅がいつも悩ましい。

 

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 底には水抜きの穴を3つ開け、腹脚がついた腹は蓋のようにして取り外し可能に造ってある。

 

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 トルコ青結晶釉の有機的で黴たような風情を再現したいと思う。下地に白土を使うとその部位だけ綺麗な白と緑が現れるので今回も部分、部分に白信楽土を塗ってみた。

 

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真横から見てみたところ。あまり細部を作り込んでも釉掛けすると隠れてしまうからざっくりとしたままだ。 もっと直線や曲線を綺麗に出したほうが良いようにも思うが、本物と見紛うようにしたいわけではないのだよな。土っぽさも現したい。塵でできていて塵に帰るものだという。。。どこか一部が風化して崩れている表現にしても良かったかもしれない。


「月世界」や「小人の帽子」のような群生型のなめこのようなマミラリアを植え込みたい。

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もう一匹。こちらはさらに閉じて丸まっている状態。雌雄ということにしておこうか。判別できるように生殖器まで作り込もうと思ったが止めた。隙間が狭く、内側に腹脚が混み合っているので、植えづらそうだ。


成長が早く、ヒョロヒョロと茎が生えてくるような多肉植物を植えたい。


蝉、団子虫と造って次は何だろう。黄金虫かね。天道虫というのもありかもな。


幼児連れシンガポール旅行 オーチャードのオススメホテル

次回の為の備忘録

子供が5歳を超えたらセントーサシャングリラのような子供を預けられるサービスのあるリゾートホテルで夫婦で寛ぐ。
 
今回は周辺観光と買物に便利なオーチャードに2泊、リゾート気分を味わう為にセントーサで1泊した。
 
4歳と2歳の幼児二人を連れての滞在で留意すべき点は以下の通り。
  • 無理させない。グズったり眠くなったら部屋に戻って休ませられること。
  • 安全で衛生的な環境。
  • ベビーカー移動がしやすいこと。
  • 高級で雰囲気が抜群なレストランよりも、子供が多少騒いでも許容されるレストランの選択肢が多いこと。
 
オーチャード沿いのホテルはどこも高い。その中でも今回泊まったヒルトンは穴場かもしれない。
 
利点
  • 伊勢丹スコットのすぐそば
  • ホテルの近くまでMRT駅から地下道
  • 隣の商業施設にトイザらスとキッズエリア
  • いけなかったがトイザらスのある商業施設のマッサージ屋は安くて上手いらしい
  • 食事はIONの高級フードコート活用可
  • シャングリラより美味しいビュッフェ
  • 美味しいケーキが無料サービスされた
  • ツインベッドが移動連結可能
  • 定員2名の部屋に大人2名子供2人可能
  • マンダリンなどと比べて安い
難点
  • オーチャード沿いのホテルとしては古い方で、少しくすんだ印象。
  • プールは大人向けで子供には不向き。
  • 雨が降るとホテルまで少し濡れる。
  • 国際電話代がべらぼうに高い
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オーチャード周辺は銀座のようなところで高級百貨店の伊勢丹高島屋、IONなどから少しローカルな店までなんでも揃い、かつ大部分が地下道で連結されていて買物には便利至極。
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幼児連れには静かな雰囲気の良いレストランよりも子供の気分に応じて好きなものを買ってきて喧騒のなかで食べられるフードコートが一番便利。しかし親としては折角の旅行だからそれなりに美味しいものが食べたい。そんななか、IONにあるおそらくシンガポールで最も高級なフードコートの一つであるフードオペラは二律背反を解決してくれる。
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まだ比較的新しいこともあって設備は綺麗でそこそこ高級感がある。フードコートにはパイコーメン、チキンライスなど食べたい料理は一通り揃っている。ワゴンで飲茶販売も巡回しているし、フルーツジュースの店など飲物も充実。美味しい中華料理店に行くと辛い料理が多かったりして子供には不向き。さらにデザートは胡麻団子やら黒い漢方ゼリーやらさほど好みでないものも多い。しかしフードコートだと好きなジャンルからメイン、スープ、麺類、デザートとジャンルを組み合わせられるので満足度は高い。
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デザートで一番お勧めはこのアイス マンゴーというもの。かき氷と練乳の上にゴロゴロと角切りのマンゴーが山盛りになっている。ありがちなコッテリとしたシロップの甘さではなくあくまでマンゴーの果肉の強い甘み。物価の高いシンガポールにあってこれが3.8ドルというのはかなりお得感。
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IONの高級フードコートは失敗のない選択肢と言える。昼食は毎日、ここでも良いぐらいだ。晩飯も楽に済ませたい場合はここで充分。
 
肝心のホテルだが、シンガポールのホテルは基本的に部屋料金。定員2名の部屋でも充分広く、そこに幼児2人を詰め込ませてくれると安く上がる。そこで問題となるのがベッドの広さなのだが、ここヒルトンのツインベッドルームはベッドが移動可能なのでありがたい。
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片方のベッドを壁に密着させ、もう片方のベッドをもう一つと並べて置くと寝相の悪い幼児二人を壁と大人で囲みながらも広々と寝れるようになる。さらにソファをぴったりとベッドに寄せるとベッドが動かなく固定されるし、2歳時にはよじ登るのに高すぎるベッドへの階段となる。
 
さらにベッドを寄せた分、部屋に広い絨毯スペースができて子供が部屋で遊ぶのにも便利になった。
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ちなみにヒルトンの朝食ビュッフェはシャングリラより格段に美味い。マフィンも砂糖てんこ盛りの甘さではなく、しっとりしてブルーベリーソースが流れ出てくる。マフィンにキャラメルバナナソースやクランベリーソースを掛けて食べられるのも嬉しい。オムレツもふわっとして適度に塩気がついていて絶品だった。
 
 
一方のセントーサのシャングリラホテルはリゾート型ホテルということもあり、こちらはこちらで幼児にはありがたい点も多い。

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 シンガポールの海は高密度でタンカーが停泊していて、不思議な光景。常夏の陽気さとミスマッチの面白さ。

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利点
  • 安全で安心のプール
  • 交通整理してくれるプールの滑り台
  • キッズコーナーもあるビュッフェ
  • 5歳以上を預かってくれる子守遊ばせサービス
  • チェックイン前、アウト後にシャワーを浴び着替えのできる無料リフレッシュルーム
難点
  • 昼、夜のレストランが高くて美味しくない
  • ベッドを移動して連結できない
  • 海はさほど綺麗ではない

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チェックイン前、チェックアウト後もシャワーを浴び、着替えできるリフレッシュルームがあることで、夜行便で到着あるいは帰ろうとも1日をフルに活用できるようになる。プールで目一杯遊べるのは非常に有用。

 

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 滑り台も三本あり、かつ喧嘩になったり危険が無いよう、交通整理のライフセーバーが常時付いていてくれる。これは安心。

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 子供用のプールは大人用と隔たれており、2歳児でも背のつく高さ。

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味はヒルトンには劣るように思う。しかし随所に見られる子供への配慮は有難い。子供に尽くすことで親を解放して寛がせるという、わかってらっしゃるセントーサシャングリラ。子供を完全に預けられる5歳以降にまた来たいと強く思った。

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幼児連れシンガポール空港攻略

シンガポールチャンギ空港はアジアで一番評価の高い空港として有名だが、幼児連れにとってはそこらの街中歩きに匹敵する観光地でもある、という話。

 

JAL便はターミナルT1なので、そこのチェックインカウンター5列の後ろにあるアーリーチェックインカウンターでスーツケースなどの嵩張る荷物を全て預ける。この時点で出発時刻の4時間半前。

 

後で知ることになるが、最早のチェックインのおかげか4列並びでかつバシネット席(乳児用ベッドを取り付けられる座席前が1メートル近く広い席)を割り当てて貰えた。もともと22時半の便は予約時に空席が無く、3日前にキャンセルが出たと聞いて変更したにもかかわらず、である。幼児連れで望みの席を確保できなかった場合は可能な限り早いチェックインが吉かもしれない。

 

預けた後にターミナル3に移動。まずはFair Priceというそれなりの品揃えのスーパーマーケットで土産物を買う。日清のインスタントラクサが美味しいらしいので9ドルもするが買ってみた。レジで1つ買った人はもう一つおまけと言われて二袋もらったが、こういうのは半額にしてほしいわな。

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10ドル以上買うとそのレシートを持ってL1のインフォメーションカウンターで無料滑り台券というやつが貰える。これがあると2階からB2階まで3階分をアルミ製の滑り台で10回も滑り降りれてしまう。自分の滑り降りたタイム記録や最速記録も表示され、何度も挑戦したくなる。これは子供には楽しいが、大人でも楽しい。身長制限は130cmと言われたが110cmの身長の息子でも1回目は滑れたが2回目は機械式ゲートが開かなかった。

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最速記録はこの高低差をなんと4秒で降りるのだそうだ。なかなかの速度だ。

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ターミナル3の最上階のアビエーションギャラリーは幼児には難しい展示だった。展望台で飛行機が見えるのだが、幾枚ものガラス越しだし室内なので羽田空港の屋外展望台のような迫力はない。

 

 

引き返してターミナル3にある「楽天皇朝」(パラダイスダイナスティー)の七色小籠包を食べに行く。東京銀座にも店舗がありいつもなかなかの混雑らしいが、値段を見る限りシンガポールのほうが2割ほど安いようだ。

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普通の小籠包が一番美味しいと言う結論。しかし、それでもSNS欲でみな7色小籠包を頼んで写真を撮ってしまうのだろう。

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揚州炒飯も安心の美味さ。

 

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四川の辛い汁ソバ。幼児には無理だが頼まずにはいられない。

 

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最後の砦はターミナル1の出発パスポートコントロールを抜けた先にある大きな遊具。有料遊具施設にあるような三階建ての滑り台や階段、様々なクッション製の障害物が組み込まれたもので2歳児から小学生中学年ぐらいまでは充分楽しめると思われる。3階ともなると、結構な高さで全身を使って遊び、疲れてくれる。

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バタフライガーデン、睡蓮ガーデン、鯉ガーデンと3つのターミナルには様々な寛ぐ庭があり、それらを周るのも楽しめると思う。

 

そんなこんなであっという間に4時間が経った。

 

夜行便であるならばなおさらシンガポール空港に早めに着いて、子供に存分に遊んで疲れてもらい、機上で寝てもらえるのがお勧め。チャンギ空港は巨大すぎてそれ自体が観光地として捉えられる。幼児にとっては市街観光で連れまわすよりも安心して遊ばせられる施設かもしれない。