陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ 前半身起立」

f:id:mangokyoto:20240407014140j:image

貰い手が見つかった。大学卒業したての新入社員を私の部下として預からせてもらった人で今は海外の遠国で働く。今や様々な困難を乗り換え異国でバリバリ働く一児の母だ。
f:id:mangokyoto:20240407014147j:image

頑張って欲しい。
f:id:mangokyoto:20240407014144j:image

ちなみにダンゴムシは出せば完売する人気モチーフだったりする。

 

人に害がないこと

子供の頃に掌に載せた人が多いこと

丸っこいこと

俊敏でなく驚異に感じないこと

 

そこらへんが理由だろうか。
f:id:mangokyoto:20240407014150j:image

椿三昧

f:id:mangokyoto:20240406190836j:image

この季節はどこにいっても街のあちこちに椿が咲いていて楽しい。我が家の玉の浦も大輪の花を咲かせてくれていた。花弁の縁の白があまり出ていないけれども。
f:id:mangokyoto:20240406190814j:image

赤に白が入った絞りも良い。
f:id:mangokyoto:20240406190818j:image

血潮も自分の手元に置くには重たいけれども街中で見かけると楽しい。
f:id:mangokyoto:20240406190822j:image

ほぼ白に赤数筋。
f:id:mangokyoto:20240406190833j:image

獅子咲の量感もなかなかだ。

f:id:mangokyoto:20240407200344j:image

八重ではないが花弁の多い品種も。
f:id:mangokyoto:20240407200347j:image

蕊の黄色が派手な品種はどうにも散らかる。
f:id:mangokyoto:20240407200340j:image
f:id:mangokyoto:20240406190825j:imagef:id:mangokyoto:20240406190810j:image

私が一番好きなのは侘助やこの出雲大社藪椿のような小ぶりで一重筒咲のクラシックで慎ましやかな椿。八重や獅子咲は盛りの瞬間は派手で見事かもしれないが花が落ちた後が汚くていけない。

 

椿の真価は地面に点々と落ちてなお美しい姿だと思っている。
f:id:mangokyoto:20240407200534j:image

そんな落ちた椿を拾って陶蟲夏草鉢に添えてみた。

f:id:mangokyoto:20240407200606j:image

その小さな閉じた世界に引き込まれ、周囲の景色が視界から消えるような気がする。

大窯素焼きとダンゴムシ+ビカクシダ

土曜日は朝、ジョギングして汗を流し、工房に引きこもって平日の仕事を忘れるのが日課になりつつある。日曜日は子供と遊び、ご飯を作る。毎週繰り返しの変わらないルーチンというのも落ち着く。

f:id:mangokyoto:20240406184652j:image

大きめのジオラマ鉢、高さのあるカブトムシ蛹鉢など6点は小窯に入れるとすぐ一杯になってしまうので大窯を使わせて頂いて素焼きすることにした。
f:id:mangokyoto:20240406184706j:image

トゲトゲダンゴムシダンゴムシ粘菌子実体柱鉢も投入。
f:id:mangokyoto:20240406184648j:image

そして上段には小さめの追加納入用の鉢を9つ。全てが追加納品できるとは思わないが7つは持っていけると良いな。


f:id:mangokyoto:20240406184655j:image

前々からアイデアを温めていたビカクシダをマウントさせる為の蛸壺鉢を作った。
f:id:mangokyoto:20240406184659j:image

遠目には形の輪郭がしっかりとしているけれども近くで見るとヨレて綻んでいる粗い造形にしたい。

 

中には水苔をたっぷりと詰めて開口部を大きくとったダンゴムシの背中からビカクシダを生えさせられたらと思っている。
f:id:mangokyoto:20240406184703j:image

鉢部分は底が丸い。立たない吊るす前提の鉢なので「しった」の上に置いて作業。
f:id:mangokyoto:20240406184710j:image

紐でビカクシダを抑えるのにあった方が良いのではないかと思い、内側に突起を6つつけた。どうだろうか。試行錯誤。

ダンゴムシ全身鉢2つ造形完了

f:id:mangokyoto:20240330205941j:image

大きなダンゴムシそのままの植木鉢を作る試み。
f:id:mangokyoto:20240330210003j:image

子実体も加飾。
f:id:mangokyoto:20240330205944j:image

頭部側の腹部は蓋になっており足を摘んで取り外し可能にした。
f:id:mangokyoto:20240330210007j:image
f:id:mangokyoto:20240330205955j:image

もう一つ。粘菌子実体に包み込まれ、押し上げられたかのようなダンゴムシ鉢。
f:id:mangokyoto:20240330210015j:image

全方位からニョキニョキと生えた子実体に囲まれているのがわかる。
f:id:mangokyoto:20240330205950j:image

この角度が一番気に入っている。
f:id:mangokyoto:20240330210018j:image

台座部分にもそれなりに土を入るようにしており、サボテン群生株なんかを植えてみたら楽しいのではないかと思っている。
f:id:mangokyoto:20240330205959j:image

子実体には白く発泡させた釉薬を掛けるか、翡翠色の釉薬を掛けるか悩ましい。
f:id:mangokyoto:20240330210011j:image

はよ、焼きあがらないものか。待ち遠しい。この二つは譲るにしろサボテンを植え込んで仕立てた姿で届けたい。

花遊び 其のニ

f:id:mangokyoto:20240330200338j:image

ペルシャ地方で6万年前からネアンデルタール人が墓にムスカリの花を手向けていたことが確認されている。原種からさほど姿を変えていないそうなので、ネアンデルタール人が愛でた姿を私たちも見ているのか。
f:id:mangokyoto:20240330200334j:image

紫と翡翠色の組み合わせも爽やかで良い。
f:id:mangokyoto:20240330200345j:image

ヨツコブツノゼミに庭の八重椿を挿す。この鉢も気に入っている一つ。ヨツコブの複雑繊細な角が破損することなく焼き上がったのも、陶肌が傷一つなく焼き上がったのも嬉しい。
f:id:mangokyoto:20240330200348j:image
f:id:mangokyoto:20240330200331j:image

こうして見るときめ細やかなスベスベ陶肌。しかも工業的なツルツルでないのが良い。自画自賛
f:id:mangokyoto:20240330200352j:image

手元に置いておいて春夏秋冬楽しめる鉢だと思う。
f:id:mangokyoto:20240330200341j:image

庭から春の花々

f:id:mangokyoto:20240330130942j:image

巨大に咲いたヒヤシンス。人為的に過度に栄養を溜め込まれた球根がそれを後先考えずに一気に吐き出すように咲く。少しグロテスクさも感じてしまう。
f:id:mangokyoto:20240330130957j:image

部屋全体にむせるほどの濃い香りが漂う。
f:id:mangokyoto:20240330131003j:image

私の自宅近所は濃桃色の花が多いように思う。窓辺に置き、朝陽を透かせると華やか。
f:id:mangokyoto:20240330130952j:image

捧げ持つように鉢に挿された八重椿。
f:id:mangokyoto:20240330130947j:image

蓮の花托のような花弁の重なりは豪勢。

 

花と陶鉢をあれこれ組み合わせるのは春の楽しみ。自分が小さな女の子だったら着せ替え人形で遊ぶのが好きな子になっていたかもしれないなどとも思う。