駱駝

来客が来たからといって不思議と祗園の割烹料亭にいこうとは思わない。考えた挙げ句、義母をお連れしたのは白川の京都造詣芸術大学傍にある駱駝という四川中華料理屋。中国勤務が長かった知人がお奨めしていたので前から気になっていた。


カウンター席と5人掛けのテーブル席1つだけのこじんまりした店。ここの麻婆豆腐は滅法、辛い。花椒がふんだんに入った、唐辛子とはことなる酸味のある辛さで、日本人の味覚に迎合していない発見のある味。異国を旅して今までに食べたことのない味に出会ったときのような愉しさがある。薄切りの蒸し豚と胡瓜の白雲肉とやらも旨かった。御代わり自由の白飯が止まらない。


料理が出るのも早いので、頭頂から汗がじんわり滲むのを感じながら食べ終わり、時計を見たらまだ店に入ってから20分しか経っていなかった。また来たくなる、くせのある店だ。食べログなんかの評価が分かれていて必ずしも点数は高くなく、それでいて自分にとってはストライク。そういう店を見つけられると嬉しい。