チェカのロールケーキは美味い。酸味が丁度良い。京都の美味で評判のミディプレミディのロールケーキよりもこちらのほうが美味しいと思っている。
それでもって内田鋼一という陶芸家の器で出してくれる。売れている著名な若手陶芸家で、瀬戸窯業高校を卒業した技術を持ちながらも世界を放浪して各国の陶窯で制作してまわるなどして視野を広げつつ自分を掘り下げ、器以外に前衛作品なんかも作る。そんなことを知識として知っている。パラミタミュージアムなんかでも作品を見た。
しかし、ありえないほど使いづらいのだよ、彼の器は。手捻りで丸くぼてっとした形状に何の突起も取っ手も無く造っているのでそもそも持ちづらいのだが、更にとても薄手なので熱い珈琲などどこを掴めば良いのかわからない。珈琲が冷めかけてようやく緊張せずに掴めるようになる。誰にどれだけ内田鋼一の作品は芸術品だの値打ちが出るだの言われても絶対買いたくない器のひとつ。だからこそ、カフェでわざわざ飲みたい。ううむ。鬱屈しとるな。