ガイドブックにすら載っていない気まぐれに立ち寄ったカフェレストランの内装が素晴らしい。テラスにはパラソルの下で食事をする人達がまるで主役のようだが、表の人達をかき分けて暗い奥に進むと大きなステンドグラス天井のホールが広がる。
壁には陶製聖書を題材にした絵が並べられ、どこか礼拝所を思わせる。ホール中央にあるバナナは模造品だったが温室植物園のような趣向は好みだ。
日本も廃寺を朽ちるにまかせずにレストランやカフェに転用するぐらいしてみたら良いのに。
カフェの味なんてこの際、どうでもよかった。雰囲気に価値あり。
笑顔の素敵な給仕さんが居たのだが、目の前をきびきびと忙しなく動き続ける。カプチーノを啜りながら眺めていたら、こちらに来て「何か欲しいものがあれば気軽に言ってね」と英語で声を掛けてくれた。ドイツ人はとてもせっかちだとドイツ人と日本人のハーフの友人が言っていたのを思い出した。キビキビしているのでこちらもストレスが少ない。サービスも信用ができる。
仕事は正確に速くこなしながらも残業などせずに定時で帰るのがドイツの一般的なスタイルらしい。快適な住環境を創り、生産性を高く維持しながら家族との時間を満喫する。ドイツ式を尊敬する。
