もう、忙しいし回収しに行くかも迷った。
高杯に筒のような高蓋をかぶせた形状の植木鉢。チタンマット釉をどぶ漬けしたが、少し釉薬が薄かったようだ。2度漬けしたほうが良かったか。
蓋が外れなくて嫌な予感がしたが、コンコンと叩いていたら外れた。土が焼く際にくっついたようだ。丁寧にやるならばアルミナ粉を塗布すべきなのだろうね。
蓋のあちこちに植え込む穴を開けたが、それで歪むこともなかった。まずまず。
中庭に無造作に、雨晒しに置いて育てていた常盤忍を移植した。
このモコモコとした白い毛に覆われた根茎が長い年月をかけて岩でも陶器でも覆っていってしまう。小動物の手のようにも見えて面白い。
葉はシダ植物らしい繊細で薄い葉なのだが、思った以上に乾燥にも寒さにも強い。
室内に取り込んだ際も、鉢の中に詰め込まれた根と水苔から伝い落ちてくる水に濡れないように、中に水受けを設けている。外から垂れた水滴も土台の窪みで受けられるように二重の備えにしている。
植え込み完了。やはり植えないと実際のイメージはわからない。良い感じだと思う。植え込んだばかりなので葉の向きが少しおかしなことになっているが、やがて上を向いてさらに繁ってくれるだろう。
この雰囲気の鉢と植物を自宅の仕事机に並べるのも悪くないな。ここはやはり、高さ1.5倍の細長いやつを作って並べた際に動きを出したい。茎が長く伸びた蕾のようなやつだとか。