辛口系の日本酒を好む傾向があるのだけれども、ああ、これは美味いと思った旨口系を3銘柄、記録しておく。
昨今人気の新政酒造。実験的に毎年改良している銘柄シリーズがあるのだが、その一つがこの「陽乃鳥」。水の代わりに醸造済みの清酒で仕込む、貴醸酒という手の込んだ日本酒。これを新政酒造では単なる清酒ではなく、オーク樽に貯蔵した清酒で2017年は仕込んでいる。
能書きはさておき、糖度が高く食中酒としてもイケるし単体でチビチビと食前に飲むのも美味い。梨、林檎のような果実香が豊か。アイスヴァインよりも甘過ぎなく軽く楽しめる。これは美味い。気軽に店頭で買えないのが難点。そして来年にはまた仕込み方を変えるかもしれないので、オーク樽仕込みの貴醸酒はこの年だけの可能性もある。定番化求む。
同じく秋田、こちらは創業500年を超える秋田県最古の酒蔵のもの。飛良泉酒造の丸飛という日本酒で12号酵母を使った山廃仕込みの酒。貴醸酒ではないにもかかわらず、それに匹敵するほどの林檎香。他に77号、15号もあるのだが、私の1番の好みは12号か。こちらも街中の店頭で見かけたら即購入の希少品にも関わらず1,600円。評判と希少性で市場原理を取り入れた値付けをすれば1,600円は全くもってありえない。
そして言わずと知れた田酒。正統派旨口というやつか。米の味とコクがしっかりと味わえる良酒。群馬県で地酒を買おうと思ったのに青森の地酒「田酒」が売られていたものだから思わずこちらを買ってしまった。
本当に気に入った銘柄はラベルを剥がしている。さもなくば簡単に忘れてしまう。そして本当にうまい銘柄はラベルのデザイン性が高い割合も高いようにも思う。家のどこかにペタペタと貼りたい。居酒屋のようにならないように、オシャレに飾る方法はないものか。
呉須を焦がしたそのムラを愉しむぐい呑。せっかく自分でも作陶しているのだから、ぐい呑も自作したいものだがこれは思わず買ってしまった。
高円寺純情カップ酒。飲み終わっても捨てられない容器。
パリ出張、上海出張にも心の内では美味しい日本酒を持参してあれこれ合わせてみたいのが本音。海外での日本酒ブームはいつ本格化するだろうか。