好きな写真家を聞かれれば、挙がる1人は土門拳だろう。そんな土門拳の古寺巡礼写真展が恵比寿の東京都写真美術館で催されていると知り、会社帰りに立ち寄った。
入口に掛けられた写真以外は撮影不可だったが、私の好きな竹林の写真が見られてよかった。絵葉書を買った。
全体像を撮ることをせず、好きな角度、好きな部分を切り取るスタイルが良い。この潔さをもっと見習いたい。私は写真を撮る技術もないくせに、全体を記録写真的にフレームに納めたくなってしまう。
声をかけて顔を向けさせず、動態をそのまま撮る「絶対非演出」のストリートスナップも素晴らしい。還暦手前で脳出血で右半身不随になってから操れなくなった35mmカメラから離れ、車椅子でさらに精力的に撮り続けた。
セレンディピティという別の企画展も覗いた。こちらはどうぞご自由に撮影くださいとのこと。
とある子供の成長の軌跡が日常のスナップ写真の連続として飾られており、微笑ましかった。
こういうのを部屋のどこかに再現したい。
しかし目が釘付けになるような写真はなかった。
一度も行ったことのない三ツ星レストラン、ジョエルロブションは今も健在。
恵比寿のビアホールは一旦閉鎖された後に復活した。