小さい喜び

首と背中を痛めて以来、ベッドの上でのたうちまわり、ベッドの脇の水槽を眺める機会も増えた。

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メダカの卵を見つけるたびに古くからある水槽に避難させていた。


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写真の中央にいるのが見えるだろうか。稚魚を発見。目を凝らすと4匹見つけることができた。まだまだ貧弱な稚魚。しかし卵が孵化していることが思いのほか嬉しかった。

 

たった4匹のメダカの孵化にこんなに心が浮かれるとは思わなかった。

 

何に心動かされるのか。意志でコントロールするものではない。素晴らしいと評判のものに全く興味が湧かなかったり、「あ、そう」と思う程度のこのメダカの稚魚に心躍ったり。自分の心の動き方もいまだ知らんのだな。

水上遺跡水槽蓋

仕様 

19cm x 20cm、19cm x 23cmの2ピース
フックで水槽の淵に引っ掛けられるように
上段と下段の立体感を出し、上段は水面上、下段は水面下になるように水位調節する
穴を6つほど開けてハオルチアを水耕栽培できるようにする。根はメダカの産卵床になるかもしれない。
幾つか小さな穴を開けて水中に水草玉を吊るせるようにする
白基調。マグネシヤマットを厚く筆塗りする。

 

5月中旬 造形 4時間

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1枚2時間ぐらい費やした。5mm厚のたたら板に穴を開けたり建物を加えたり。屋根の色は黒や緑にしたら「街」感が増すのだろうけれども主役は水槽のメダカや緋泥鰌、あるいは水耕栽培多肉植物なので存在感を消すべく真っ白にしようかと思う。

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この祭壇の上に沈降性の餌をあげることを習慣化できたら緋泥鰌が鑑賞しやすい場所に来てくれるようになる。食べ残しも掃除しやすくなり水も汚れにくくなるかもしれない。

 

5月下旬 素焼き 10分

前回の教訓を活かして小さめに分割したので大窯の焼成まで待たなくても良い。小窯への窯入れも自分の作品だけだと気楽だし作業も早い。

 

6月上旬 釉薬掛け 1時間

待っていてくれ、メダカたち。まあ、メダカたちは待ってなどいないが。

 

ヤスリ掛け、バリ取りに30分近く時間がかかった。形状の違いからか、外側よりも一段落ち込む部分の収縮が小さくてうまく下がらなかったのでヤスリで削った。

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一段下がっている部分を水に浸かるようにしたいのだが、そうなると水槽の水位はかなり高目になってしまいそうだ。
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素焼きして歪みは多少出たもののそこまでひどくはない。筆でマグネシヤマット釉を雑に塗った。少し濃いと思いつつボーメ計で測ることもなく濃いまま塗る。

水槽に設置してみないことにはわからない。

来週には窯入れできるだろうか。

陶製水耕栽培水槽蓋遺跡 制作備忘録

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こんな感じのものを新しく買った水槽の内寸法に収まるように作ろうと思う。

 

仕様 

  • 19cm x 20cm、19cm x 23cmの2ピース
  • フックで水槽の淵に引っ掛けられるように
  • 上段と下段の立体感を出し、上段は水面上、下段は水面下になるように水位調節する
  • 穴を6つほど開けてハオルチアを水耕栽培できるようにする。根はメダカの産卵床になるかもしれない。
  • 幾つか小さな穴を開けて水中に水草玉を吊るせるようにする
  • 白基調。マグネシヤマットを厚く筆塗りする。

 

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水耕栽培用の穴を4つ。ひとつだけ土を入れて栽培できる箇所を設けた。穴にはハオルチアオブツーサや十二の巻を家屋の横に立つ大木のように水耕栽培したい。徒長上等。土を入れられる箇所にはガステリア属の何かを植えたい。
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ささやかに川と橋を作ってみた。ほんのり運河っぽく。f:id:mangokyoto:20220503081230j:image

こちらには下段中央に鳥居を設けてみた。なんとも歪びつだけど良しとする。勝間和代氏が「適当で良い」ではなく「適当が良い」と言ってたからこの適当な揺らぎだらけのままで作り進める。
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3つの穴を開けて、合計7株の水耕栽培と1株の土栽培が可能な蓋になった。

 

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中央の吊り下段に見晴台に模した餌場を作ってみた。この上に沈降性の餌を置いてメダカやヤマトヌマエビに群がってもらおうという魂胆。
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こちらは水中に吊り下げるアクセサリー。水草を固定できるようにしようかと思う。透明なテグス1本でバランスを上手く取れるかが懸念。

 

ハンドクラフトは歪みがあったほうが愛着が湧くのだ。

 

手仕事の跡、

温かみ、

同じものが2つとない、

 

これら定番の修飾詞は垂直線や弧に精度が無い作りの誤魔化しなのか、手仕事の良さであり価値なのか。私は両方だと思っている。さらに倍の時間をかけて全ての直線であるべきところを直線にすることもできるのだろうが、その倍の時間をかけるならば別の作品を作りたい。

 

メダカを迎え入れカブトムシ、お玉杓子の面倒を見る

動植物の世話をする事は、私がいなくては生きていけない彼らを通じて自己肯定感を高めるという、自分を癒す行為なのではないか。他者の存在をよすがにしないと自分の存在価値が虚ろであることを自覚している人の症状なのではないか。その説が正しいとすると植木鉢や金魚、メダカ、緋泥鰌、お玉杓子、カブトムシ、ミヤマクワガタ、犬に子供たちと合計150近くの面倒を見ている私の自己肯定感は随分と低いことになる。その通りのような気がしなくもない。

 

元同僚にプラケース1つに7匹は過密で角が曲がる恐れがあると助言され、プラケース2つに分けることにした。

「むし社」に走り、完熟カブトムシ用マットを10L買う。

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それにしてもいつ来ても眼福な昆虫屋だ。ペアで1万4520円のクワガタなんて買う子供はいるのだろうか。私が子供の頃には海外産のクワガタなど考えられなかった。

店員さんが作成中の巨大肉食コオロギのリックの標本を見せてくれたり、「あそこに生体がいるよ」と案内してくれたり。


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「むし社」でいくらでも虫を眺めて時間を費やしてしまいそうになるのを断ち切り帰宅。購入したマットに適度に加水して、蛹室を作りやすいように少し固めて7匹を分けた。モゾモゾと土の中に還っていく。
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発育の差なのか、雌雄の差なのか。勝手に大きい方が雄なのではないかと思っている。マットも交換したのでこれで7月までもう手放しで良い筈だ。後は成体になって出てくるだけだと思っている。

そのうちヘラクレス・リッキーなんかも幼虫から育ててみたい。

 

子供たちと6km先のメダカ屋まで自転車を走らせた。

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ここの店主は緋メダカを趣味で飼い始めたのが高じて今では高級品種を養殖して板橋の住宅街の中の自宅で販売している。
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漆黒のオロチ系で胸ヒレや尾ヒレが長く黄金色で優雅なサタンゴールドは1匹5000円近くする血統品種だそうだ。
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一番高価なのはこの「プラチナ星河リアルロングフィン」で5000〜10,000円だとか。1匹の値段だ。死ぬとショックも大きいという。
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青白く輝くのは鉄仮面という幹之系メダカ。小さいながらも全身が発酵しているようで素晴らしい。こちらで1200円だそうだ。
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子供たちも大喜びでこれめっちゃピカピカしてるだの、大興奮。
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グッピーのような高級メダカを飼って養殖してみようかと思って子供と来てみたが値段に怖気付いてしまった。結果、1匹どれでも300円のミックスメダカの中から背中がキラキラした幹之メダカから6匹を掬って持ち帰ることにした。メダカ掬いそのものが子供にとっても楽しいイベント。

 

気の良い店長が4匹加えてオスメス5匹づつにして10匹を2000円にまけて下さった。おっさん1人で来るとこうはならないが、子供とくるとこんな好意を頂けることがある。多謝。

 

さて、今年の夏も蚕の幼虫は学校から我が家に養子に来るのだろうか。飼育生物が増え続けているので早いところお玉杓子を蛙に育て上げて元の池に返しに行きたい。

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後脚も出てきた。尾が短くなっていき、前脚も出て成体になるまでここから2週間ぐらいだろうか。

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キャベツも死肉もなんでも食べる。飢えると互いに共喰いし合う。なかなか逞しい生き物だ。10匹連れ帰ったが弱っていた1匹は翌数日で仲間に食べられてしまった。弱っていたところを仲間に齧られて絶命したのか、絶命したのをそれならばと仲間が食べたのか、どちらなんだろう。残り9匹を無事に池に還せるだろうか。

 

陶器鉢のインスタグラムを始めました。

https://www.instagram.com/tochukasou/

ビールを飲みながら歩ける品川水族館

ビールを飲みながら見て回れる水族館

癒しが欲しい時に持っておきたい一案

クラゲとイソギンチャクが癒される

 

子供たちが学校に行っている間に妻と2人で水族館へ。デートだ、デート。

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TeamLabかと思った。しかし写真映えはするけれども近くで見ると粗いだけのプロジェクター投影はお腹いっぱい。
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目当てはコーラルバー。ソフトドリンクやソフトクリームだけでなくビールなどのアルコール飲料も置いてある。
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それをグビグビ飲みながら魚を眺められる。
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イヌザメのたまごが展示されていた。孵化して卵胞の中で育っている。
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ビールを飲みながらクラゲ展示コーナーでだらだらと時間を過ごすのが良い。
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本人たちは泳いでいるかもしれないが実質的には水流に流されているだけ。まさしくサラリーマンではないかなどと自虐的に感情移入したり。
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こんなに色が違うのは染色しているからなのか。誰かの都合で様々な色に染め上げられるなんてまさしくサラリーマン 以下略。
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朝も夜もサラリーマンは 以下略。
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疲れたサラリーマンは、ああクラゲよ、お前たちもか。そう思いながらビールを飲むのが最高に癒される。
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ショーもやっていた。子供たちは喜ぶだろうね。
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他の客は未就学児連れの母子ばかり。入口で全員の写真撮影をしてくれて、その後で印刷されたものを買わないか勧誘される。撮影時にもっと互いに寄ってくださいなどとカメラマンに言われたが、私たち2人はどう見えているのか。平日に子供なしで来ているなんて、不倫カップルにでも見えてしまう気がした。
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コツメカワウソの2頭。こういうのに癒される人もいれば
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イグアナに癒される人もいる。
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古代魚の風格あるゴツゴツした顔と愛嬌ある眼のギャップに惹かれる人もいる。
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しんどくなったら水族館に癒されに行くというのもアリだな。

新たに金魚を釣って迎え入れた。青文魚か。

無職の自由を発揮して平日昼間から阿佐ヶ谷の寿々木園で金魚釣りに興じた。常連と思しき年輩が定位置を陣取っており、少なくとも3時間以上は釣っている様子。

 

「昨日入れてた紅白のやつはもう誰か釣ったか?」

「いやまだ釣れてない」

そんな会話がなされていたので、もしかしたら昨日もほぼ終日この釣堀に居たのかもしれない。でなければ知らない間に釣られてるかどうかわからないはずだ。

 

バケツに和金をひしめくように釣り上げ、バケツが一杯になったらドバドバと放流する。年輩たちの狙いは和金以外の大物。オランダ獅子頭だったり、琉金だったり、東錦だったり。この日の1番の大物は巨大な丹頂だという。和金には目もくれずに放流する。常連さんに釣るコツを聞いたが、「兄ちゃんのレンタル竿じゃ難しいね」という身も蓋もない答えが来た。

 

私は開始2分やそこらで12cmはあろうかという青黒い金魚を釣り上げた。アタリの奴だが尾が蝶尾ではないので値は落ちる。それでも「青らんちゅう」という高価な金魚らしい。他には和金が8匹釣れた。まずまずの釣果だろう。

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お隣の常連さんの釣果はバケツ二杯の和金とこの蝶尾の見事な個体。私のものとは大きさは変わらないが尾の形が明らかに良い。

 

 

どうやら私は金魚を飼うのが苦手なようで今までに迎え入れた金魚はみな死んでしまっている。寿命ではない。

 

店員さんによると、長生きさせるには高頻度の水換えに尽きるという。最近の水道水はカルキの量も多くないのでカルキ抜きした水を用意する手間から水換え頻度が落ちるよりも数時間ほど汲み置いて温度を合わせた水道水を入れてあげるほうが長生きする可能性は高まるという。

 

また、釣堀の金魚の中には皮膚病や寄生虫を持ってしまっているものもいるという。塩水浴させてあげると良いというので0.4%程度の塩を入れてみた。少しづつ塩分濃度を上げていくべきなのだが、知らずに一気に入れてしまった。申し訳ないことをしたが取り敢えず順応してくれたようだ。

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猫に食べられないように金網も被せた。

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水作のフィルターポンプのようなものも入れて常に水面を動かして空気が溶ける工夫もした。

今度こそ金魚が定着して欲しい。

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我が家の主はこの青灰色の大きくてぼってりとしたやつ。「青らん」と言っていたので青らんちゅうの型が悪いやつだと思ったが背鰭があるのでこれは青文魚ではないのか。よくわからん。

起床してまどろみながら眺められる水槽作り

朝、頭が回るまでぼうっと眺める癒しの水槽作り

- 寸法をしっかりと計測し、12%の伸縮率を見込んで陶製遺跡水槽蓋を作る。

- モスクに加えて橋、神社の鳥居、見晴台などを作る

- 角に設置する取水口カバーも陶遺跡で作る

- 少しお高くても綺麗なメダカを導入する。幹之か。交配させることを考えると一種類に統一すべきか。

- 緋泥鰌が売られている店が少ない。価格も高い。オザキフラワーパークで小さな稚魚が1480円。安く緋泥鰌を買える場所を開拓したい。

 

新たに水槽を買ってしまった。60cm幅ながらも高さ28cm、奥行き21cmとコンパクトなもの。

 

これをバルコニーの横、ベッドサイドから眺められる場所に設置した。都合の良い水槽台が見つからないので作ることにした。ホームセンター島忠で38mm厚のSPF材を600、450、350、350mmに1820mmの長材から円盤でカットしてもらった。これを青色水性塗料で塗って化粧した後に、シンプルな構造に組み合わせて鉄金具を使って釘留め接合。製作費は3000円弱で済んだ。

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飲物を置いて、窓を開けて新鮮な空気を取り入れて、水槽を眺められるようになった。

 

泥鰌ヤマトヌマエビ、メダカ限定水槽にしようかと思う。なぜかヒーターを入れたく無い。日本の春夏秋冬の移ろいの中で一緒に暮らせる魚に限定したいと思っている。少しばかり欲を出して高級メダカを飼ってみようか。しかし繁殖させるならば直射日光にあたる環境にするべきだそうなので苔が生えそうで困る。悩ましい。

 

上部には蝦の飛び出し防止も兼ねたハオルチアを水耕栽培できる蓋を陶器で作り、水上遺跡のようにしたい。

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サイズが合わないがありものの蓋を載せてみた。また寸法を合わせて作り直さないといけない。縁に引っかかるようにして水面に浸るような蓋にしたい。

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モスクの横に立つオブトゥーサの巨木のようになった。日陰で水耕栽培すると徒長気味になるのは仕方がないが2年間ほど維持してこの程度なので悪くない。これをプロトタイプとしてもっと精度を上げたやつを作ろう。

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丁度ベッドに寝転がると下から見上げるような角度になるので水面が鏡のように反射して見える。この水鏡が私は好きで、これが朝目覚めるとベッド脇の窓の外に常に眺められるようにしたかった。

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実利的な点として飼育数が少なくても反射によって多く飼っているかのような錯視も得られる。飼育数が少なければ水質悪化も低減される。

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室内にはどうしても水槽から臭いが出るので置きたくない。

 

朝起きたらベッドの上にいるまま窓を開けてぼんやり水槽の中の緋泥鰌やメダカを眺めて微睡む理想の環境作りができたと思う。

 

取り敢えず狙い通り。あとは気長に作り込んでいこう。

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相変わらず、緋泥鰌は愛嬌がある。増やしたいのだが売っている店は案外少なく、オザキフラワーパークではこの1/3ぐらいの個体が1480円もした。私がこの緋泥鰌を購入した際に780円でも高いと思ったのだが。

モーターも静かで睡眠の妨げにならないのも気に入った。