ピカピカのランドセルと想像の及ばぬ小学校

ランドセルを買いに行ったら、ランドセルが私の想像を超えていた。

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なんだこのスティッチ。レースのような装飾的刺繍。夏までに注文していれば、好みの糸の色と革の色を任意に組み合わせたりもできたらしい。他のメーカーからも様々なデザインのものが売られている。

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もう、赤と黒の二色は昔々の話。

  • 二色の組み合わせも多様。
  • A4が入る。
  • 本革もウレタン塗装されて強度が高い。
  • 反射板で夜間も安全向上。
  • クラリーノという軽くて丈夫な合成皮革がある。質感も安っぽくない。
  • マチが広く潰れにくい構造。
  • 教科書はゆとり教育時代から25%もページ数が増え、教科書のサイズもB5からA4に大きくなった。それに対応してサイズアップしながらも本体重量は1.2kg~1.4kgと変わらずに軽量化で相殺している。
  • 体が大きくなった場合、冬に嵩張る服を着る場合にも背負いやすいベルトの水平調整機能付き。
  • 家の鍵を外さずに解錠できる伸縮式のワイヤーを内蔵。

素晴らしい機能進化。そして中心的な価格帯が5万〜7万円だということにも驚いた。メーカー問わずに探しても3万円は下らない。もう、れっきとした私が手にしたことのないような高級機能鞄だ。中学の鞄、高校の鞄を含めて学生鞄としてはランドセルが最も高価なのではないだろうか。そして多くの男性にとって人生で最も高価な鞄はランドセルだったなんてことになっているのかもしれない。

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 上から手で持つハンドルは編み込まれたような仕様。ハンガーにかける際の金属製フックは別に付いている。

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昔のようなテカテカではない。落ち着きのある艶。

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内布も縞々でなんだか高級感があるというか。

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カチャリと留め具を嵌めると、鍵となる回転金具が勝手に回転する。手で捻る必要がない。細かいながらも様々な進歩。

卒業までの6年間、使い倒してくれないと困る。注文するだけで現物を今日は持ち帰れないことに、息子が言葉少なに、名残惜しそうにしていた。案外、気に入ってくれてたようだ。大事にしてくれよ。そして何より、こんな上等なシロモノを購入して頂いた姑様に多謝。祖父母が入学祝いに孫のランドセルを買ってくれるのが一つの潮流というのも初めて知ったことだった。

 

将来、自分に孫が6人ぐらい生まれてもし奥さんの方の祖父母が亡くなられていたらなかなかすごい出費になりそう。いや、これからの20年で小学校の教材は全てクラウド化してキンドルのような電子ブックを持ち運ぶだけにランドセルの容量も小型化していくかも知れない。そうしたらこんな複雑で耐久性の高い高価な鞄ではなくなる。その一方で標準でGPS搭載など電子化の道へ進んで値段は安くはならない可能性もある。

 

夜、「女王の教室」という小学校を舞台にした13年前のドラマを見始めた。幸せになれるのは6%だけだとか、会社でまともに働いているのは30%だけだとか、20%が足を引っ張るだとか、台詞がしんどい。

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小学生も高学年にもなると、もう大人の世界の虚構も感じ取り始めるのだろう。子供にあれこれ取り繕わないといけないようにはなりたくないもんだが、別に子供だからといって親が万能ヅラをしなくても良いのかもな。子供にも人付き合いのストレスや気苦労もある。避けれない競争もある。その点、大人と変わらない世界で生き始めてるのかな。

兎にも角にも心身ともに健やかに育ってほしいもんだ。

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