清酒「鬼剣舞」と花の王

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ひれ伏せ。

これなるは花の王なるぞ。

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それが牡丹だそうだ。シルクのような光沢を纏い、薄く繊細だが幾重にも重なって量感豊か。確かに中国人が特別な位置付けを与えたのも納得のできる豪華さ。

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見事な花ですねえと褒めたら、「ぜひ奥様のために持っていきなさい」と持たせてくれた。そんな普段しないことをするとやましいことでもあるのではないかと疑われるではないか。

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小さなガラスの花瓶に入れたら存在感の強すぎる花塊となった。


今日、開栓したのは岩手の喜久盛酒造純米吟醸酒鬼剣舞」。岩手県初のオリジナル麹菌「黎明平泉」にこれまた岩手オリジナル酵母「ゆうこの想い」で醸された郷土愛溢れるお酒。

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鬼剣舞は岩手の踊りで大地を踏み悪魔を踏み鎮め、場の気を整えて清浄にする目的で行われる舞いだそうだ。相撲の四股のような意味があるらしい。


最初に一口飲んだ際には、あれれ失敗したぞ、と。私の好みの系統の味ではないと思った。酸が強いのだろうか。しかし繰り返し飲んでいるうちに美味いと感じるようになってくる。似た系統の旨辛な純米吟醸酒ばかりを飲みがちだが、普段飲まない系統の酒の世界を広げてくれたお酒。御燗でも美味しいらしい。試してみるか。