今回の窯出しの中でとりわけ気に入っている作品の一つ、大和兜虫鉢。大きめのシルバーブルニアが菌類さながらでちょうど良い。
眼が埋没せずに愛嬌のある感じに焼けた。太く誇張した脚も折れることなく焼き上がった。ひたすら写実的にすると本物の形状に収束していくだけで、本体データを3Dプリントしたものが最良になってしまう。手作りの魅力はどう好みな塩梅にデフォルメするかなのではなかろうか。
後ろから見ると少し背中の段々がグロテスク。
兜虫と鍬形虫が良い対として出来上がってくれた。狛犬のように阿形、吽形で左右に配置したくなってしまう。
眼と触覚はうまく残った。胸と腹が分厚すぎる。この2つには小さな実生のサボテンを植え込んでみたい。
静か。