地下70mへ続く462段の巨大階段
少し怖いメッセージだらけの待合室
レトロな駅舎リノベカフェ
唯一無二のきっぷ売場カウンター席
山を眺められるチルチェア
非日常的グランピングコテージ
フィンランド式サウナから雪へダイブ
父子旅行に一度は利用してみたい。
上越線土合駅は日本一のモグラ駅ということで鉄道ファンには広く知られた駅であるらしい。地下70mの深さに広いプラットホームがある。
1日に7本しかない電車の到着を目の当たりにすることができた。東京から電車で遊びにきた場合には高崎で乗り換え、このようにして駅に降りることになる。
待合室にはメモ帳とペンとテープが置かれ、観光客が書いたメッセージが隙間なく貼られている。
元三大師のお札は雰囲気が少し怖くなるからやめて欲しい。
土合駅名物の改札まで上がる非情で非日常な階段。何も調べずに土合駅にキャリーケースで旅行しにきた人は絶望するしかない。エスカレーターもエレベーターも無く階段を自分の足で上がる以外の方法が無い。引き返して次の電車を待とうにも数時間に1本しか来ない。
中間地点でパノラマ撮影してみた。上も下も見えないぐらい延々と階段が続く。狂気の構造をしていて面白い。
汗をかいて息を切らして登りきった。462段。新清水トンネルを掘る際に造られた土を運び出す為の斜坑に後から階段を設けて一般利用客が使えるようにしたのだそうだ。
ようこそ土合駅へ。
富岡製糸場ばりに近代化遺産の雰囲気がある。
ガラス窓の外を植物が蔓延る様も廃墟好きにはたまらない風情。
2020年のコロナの最中にカフェが開業したそうな。JR東日本のスタートアップ企業によってグランピング施設も開業した。そういうのはもっとやれ。
銭湯リノベカフェなど個性的なカフェを巡るのが好きな私だけれども久々に心の踊る個性的なカフェだった。
黒板や壁など使い古した設備を塗り直すことなく古色を活かし、無垢板のテーブルや新しくとも調和する黒のストーブを合わせて蘇らせている。
設備室は黒板塗料を塗った壁で隠し、チョークアートが飾る。
オープンなカフェの厨房は店員さんとあれこれ雑談できて良い。
こんなクズ入もヴィンテージお宝品。
目玉がかつてのきっぷ売場のカウンターそのままのカウンター席。4人が並んで座れる。
レトロな琺瑯のマグカップにブレンドやシングルオリジンの拘り焙煎珈琲を入れて出してもらう。なかなか美味なチーズケーキを頂く。
寄贈された駅員の帽子を被らせてもらったり、かつての運行表を見せてもらったり、鉄道好きにはたまらないカフェ。
映画の小道具かと思える品々。古いものが乱雑に積み上げられるのではなく、空間の中に大事に置かれていると何とも言えない魅力を放つ。
素晴らしいぞ、どあい。
外に向いたキャンピングチェアの席からは山の眺めを堪能できる。
泊まりに来てのんびり、ゆっくり友人と雑談したい。
上越線の上り線は地上を走る。
これはこれで長閑で風情がある。
2020年にできたばかりのグランピングの宿泊施設も素敵でいっそのこと雪に閉ざされる季節に来たい。美味しい上毛牛のすき焼きを食べ、クラフトビールや地酒を飲み、フィンランド式サウナで火照った身体で雪にダイブを繰り返して整う。あとは雪がシンシンと降る様を眺めながら豆から挽いた珈琲を飲みくつろぐ。朝起きたら陽光の下で雪合戦。
サイトから拝借。オシャレハウスにサウナに鉄道好きを唸らせる駅にカフェ。お高いけど、プライスレスな親子旅。
手札として持っておきたいプランだ。