映画「LAMB」 美しい羊頭の半獣

久々にmariostang氏をお見かけし、「LAMB」という映画の存在をコメントで教えて頂いたので早速、映画館に観に行った。多謝。

 

元々は2022年9月23日封切りの作品だが、阿佐ヶ谷の単館シネマMorcで幸いなことに上映しているという。

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ノオミ・ラパス主演、制作総指揮と聞けば期待も高まる。ノオミ・ラパススウェーデン人で母国語のスウェーデン語、英語に加え、アイスランド語ノルウェー語、デンマーク語を話し、本作ではアイスランド語で演じている。
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映画のタイトルが「PIG」「SABAKAN」「LAMB」と並ぶのがシュール。同日に1回づつ上映しているので頑張れば全て観れてしまう。

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羊から生まれた羊ならざるもの。羊頭人身の獣人が出てくるのだが、めちゃくちゃ可愛い。羊の出産や食事、移動、小競り合いや挨拶し合う姿など牧場での羊の生活姿がふんだんに描かれていて眼福。猫、牧羊犬の姿もアイスランド大自然もうっとりするほど美しく厳しい。

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マリアが見た夢の中で目が爛々と輝く雄羊の群れが現れるシーンがあるのだが、大きなポスターにして部屋に張り出したいような映像美だった。

 

「私達の小さな幸せを壊すな」その幸せの作られ方が羊の生殺与奪は人間の自由だというエゴに基づいていた。そして家族は崩壊する。

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娯楽映画としてのまとまりの良さはないのかもしれないけれども寓話的で印象に深く残り続ける映画だった。単に私の好みのモチーフに溢れていたということもある。

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創作意欲を刺激された。また異なる形の半羊半人を作りたい。

頬から鼻にかけての形状の隆起

後ろ姿が球体に見えるほどの肉感

つぶらな瞳、瞼と涙袋の量感

 

今制作途中のものを潰して作り直したくなる。学ぶことだらけだ。