灯螂舎の昆虫焼菓子「蟲菓」

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昆虫を取り入れることで食味の良くなる組み合わせのみを「蟲菓(昆虫焼菓子)」として製品化して販売している「灯螂舎」さん。試食した感想や疑問を記録しておく。

 

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昆虫食がバッシングに遭っているらしい。どこぞの自治体で学校給食に出され、昆虫食に肩入れしすぎていること、昆虫のアレルギーの懸念が軽視されていることなどが問題視されたらしい。

 

私は蟲は好きな人が食べれば良いと思っている。強く他人に強いるべきものではない。エネルギー生産効率が高い未来の人類を救う可能性のある食材とされている。しかし食品ロスが3〜4割も出される現状をまずは改善すべきだと思う。さらに言えばマクロに見れば日本人が昆虫食にシフトしてエネルギー自給率に貢献する度合いなどより中国人が肉食率を高める影響の方が遥かに大きいと思っている。

 

結論として昆虫は食べたい人、興味のある人への嗜好品だと思っている。
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左の「こおろぎサブレカシューナッツ&タイム」は苦味が強い。しかし食用イエコオロギパウダーの苦味なのか、タイムによる苦味なのかがわからない。積極的にまた食べたい味ではないかもしれない。

 

右の「かいこディアマンクッキー紅茶&プラリネ」はとても美味しい。友人知人に勧めても香ばしい、美味しいと言ってくれる自信がある。真っ先に感じるのはアールグレイの香りで食用蚕ペースト固有の風味が何なのかはわからない。結論としては美味しいしまた食べたい。


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左「こおろぎディアマンクッキー 塩ココア&八角」は普通に美味しい。ココアの香りが優っている。ただ、こおろぎ入りという知識で味わっている気もする。

 

右「かぼちゃサブレ 蚕沙使用」はこれも香ばしく美味しい。かぼちゃの風味は感じない。蚕沙とは蚕の幼虫の未消化物、つまり糞だそうだ。蟲というだけで脱落する人も多そうだが蟲の糞だと聞くと脱落する人はさらに増えそうだ。なのに美味しい。私としてはアリ。

 

結論としては好みの問題でしかないが、蚕入りクッキーやサブレは美味しく、また食べたい。こおろぎは苦味がありクセがある。ジンジャークッキーなどが好きな人は好みかもしれない。

 

ここで疑問。

・果たしてどれだけが蟲固有の味なのか。

・話題性のために味に影響の出ない程度に微力混ぜているだけなのか。

・蟲抜きでも普通に美味しいのではないか。むしろ蟲無しのほうが美味しいのではないか。

・蟲は栄養のある「かさ増し材」なのか、風味の為に積極的に入れたい材料なのか。

 

8個入り1200円なので安くはない。大手メーカーの大量生産品よりもかなり高い。そんな蟲菓を食べる人は蟲が入っていることに興味や価値を感じているのだろうから4種詰め合わせは全て異なる味の蟲入り焼菓子にするよりも蟲食材を入れたものとレシピは全く同じ蟲抜きを2種食べ比べることのできる詰め合わせが良いのではないか。「かいこディアマンクッキー」が蚕抜きよりも蚕入りの方が美味しい可能性はそれなりに高いと思っている。蚕が入らないとあの風味は出ないと伝われば美味しいお菓子を食べるために蟲入り焼菓子を選ぶ積極的な理由になるはずだ。

 

是非、蟲入り&無し食べ比べセットを作って欲しい。蟲の魅力の真価が伝わるのではないか。

 

昆虫入りの方が美味い。ついでに生産エネルギー効率も良い。そうなると普及に加速がつく。