至る所で蝉時雨。命を燃やすかのように狂ったように鳴いている。道路で車に踏まれた蝉は生きてた頃から水分などなかったかのように乾燥している。空っぽの鳴動する殻。
そんな蝉を思い浮かべながら一体を造形してみる。胴体を胸の下で輪切りにして鉢に載せてみた。ついでに蝉の抜け殻も捕まらせてみた。
そうすることで翅を鉢に沿わせて焼けるようにした。その試みは吉とでるかどうか。
菌糸体は過食せずに背中から生える植物だけで表現したい。青鎖竜などのニョロニョロとした多肉植物が合うのではないか。
脚の先の附節を細く作るのが重要らしい。また、基節、転節、腿節、脛節、附節と5部に分けるとやはりそれらしさが増す。節が多くなるだけ乾燥時や素焼き時に折れる可能性が高まるので作り手としては悩ましい。
頭はデフォルメされたイラストで見る印象よりも実際には小さいように思う。
翅は実際は4枚なのだが後翅の2枚は隠れてしまうので割愛した。翅の付け根が要改善か。
透明を表現して翅脈以外を切り抜いた場合、後翅が見えないと不正確になってしまうし2枚を重ねて作るとなるとごちゃごちゃしすぎてしまって悩ましい。翅をどう軽い印象に作るかが引き続き課題。
技術的には稚拙だけれども何かを込められた気が少しする。