神戸の友人宅に連泊させてもらった後、京都の友人に会いに。
京都に再訪してなんだかとても感傷的になってしまった。私の人生の中で一番楽しかった時代であり、作陶を始めた地でもある。
もっと自分の求めるものを貪欲に、試行錯誤しつつ求めていかないといけないのではないか。そして残りの人生でまた京都に住む幾年かがあったらどんなに素敵なことかと思った。
一の傳が予約で一杯だったので記憶を検索して思い立ったのが「しる幸」。歴史の古い味噌汁の専門店でさまざまな味噌や具材で味噌汁を頂ける。
京都らしい風情もあって良い。
利休弁当と京白味噌に鱧。京都の夏といえば鱧。
お出汁の繊細な味で勝負している老舗なのでかやくご飯にしろ味噌汁にしろ出汁の味が繊細で絶妙。年を取れば取るほど有り難みが増す。
くじら、どじょうなんてのもあるのだな。一番人気はおとしいもだそうだ。
大徳寺の住職の友人にお会いして抹茶カキ氷を頂く。小山園の抹茶に糖がすでに混ざっていて水に溶くだけのアイスティー。その粉を氷の上に掛ける。希望に応じて練乳や黒蜜を追加。
いいな、この案を拝借して自分でもやりたい。
今日が鮎漁最後の日だそうだ。
他の来客予定が3時からあるとかで少し慌ただしくあまり話す時間がなかった。また住職とゆっくりと話しに来たい。
大徳寺の南、船岡山の建勲神社を参拝しに体温より暑い気温38℃の中、石段を昇る。
人間五十年。いや、今では八十年かもしれない。
私の中で京都一の銭湯、船岡温泉。西陣がまだ栄えている頃に西陣の裕福な旦那衆を相手に宮大工が勢を尽くして造作した宮造り銭湯の傑作。
天井は格式の高い折上格天井。欄間には状態の良い細工が施されている。中には檜風呂、露天岩風呂2槽、電気風呂、ジェットバス、薬用風呂と沢山あって洗い場も多くさほど混雑しない。
私の中では西の船岡温泉、東の千住の大黒湯。
ここで撮影された綾瀬はるかさんのポスターの前で。
自分に投資して、もっと努力して、好きなことをもっと突き詰めていかねばと思った。郷愁と後悔と発奮。