銭湯とペンキ絵

「ソロ活女子のススメ」を観ている。1人貸切リムジンツアーだとか、1人フレンチレストランとか、自虐ネタのようなテーマに思えたがドラマを観ると魅力的で男の私ですら真似してやりたくなる。作品から女子の属性は忘れて良い。1人で満喫するすべを紹介してくれている。

 

その一つのエピソードが1人サウナ。自分のペースで各浴槽やサウナを楽しみ、気分に任せて見知らぬ人と雑談する。

 

西荻窪にできたソロサウナ「ルーフトップ」も気になっている。お一人様フィンランドサウナを楽しみ、仕事のできるラウンジもあるという。ワークアットサウナ。新しい。

 

コロナ禍で失ったものの一つが銭湯だ。高円寺には「小杉湯」という有名繁盛銭湯のほかに「なみの湯」「昭和の湯」などたくさんの銭湯がある。しかしコロナ禍では密になりがちな銭湯からはどうしても足が遠のく。恋しい。

 

そういえば東京の銭湯は一律480円。諏訪では270円だったことを思うと東京は高い。おそらく諏訪は温泉だったので燃料費がかからないからだろう。東京は480円でも昨今の燃料費高騰を考慮すると苦しいのではないか。地方に出かけた際に地元の銭湯に入るのも楽しい。

 

2020年に台東区入谷に新規開店した銭湯カフェにも行ってみたい。

https://www.rebon.jp

京都の西陣に「さらさ西陣」という銭湯カフェがあって私のお気に入りだった。しかもすぐ近くに船岡温泉という宮大工が贅を尽くして建てられた現役の文化財銭湯があるので、銭湯で一風呂浴びた後に銭湯カフェで腹ごなしという夢のコンボが可能だった。

 

銭湯といえば富士山のペンキ絵を思い浮かべる人も多いのではないか。しかしこれは東京に顕著な様式で地方ではあまり富士山のペンキ絵はないのだという。確かに諏訪の銭湯はタイル絵はあれど富士山のペンキ絵はなかった。

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東京でもはや絶滅職種とも言うべき現存3人しかいない銭湯絵師の1人に丸山清人さんがいる。なんと高円寺生まれの方だ。かつては東京一帯の銭湯のペンキ絵を1日に何軒もかけ待ちで描いて回っていたのだという。そんな丸山さんのペンキ絵展が中野ブロードウェイのギャラリー「リトルハイ」で開催されていた。これを風呂場に飾ったら我が家の風呂も銭湯気分になる。銭湯で描かれているペンキ絵なので湯気に晒されても問題ないとのこと。欲しい。

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 その丸山清人さんが描いた風景画のある銭湯は我が家の近くにもいくつかあって中野区ならば露天風呂のある「高砂湯」、「照の湯」、レトロなタイルの門構えの「千代の湯」、風格のある宮造りの「天神湯」、3つの温度の湯船のある「クラブ湯」などで拝める。1日かけて丸山清人絵縛りの銭湯巡りをしたい。

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高円寺ならば今年有形登録文化財となった「小杉湯」のペンキ絵も丸山氏。小杉湯ではライブペインティングのイベントが開かれることもあるらしい。「なみの湯」の富士山の絵はなんと銭湯絵師丸山氏、中島氏、田中氏の夢の合作だ。