スターバックスの高級店、スターバックスリザーブロースタリーの初号店へ。
できた時は画期的で衝撃的だったのだろうな。しかし上海店で圧倒され、東京にもできた後に改めて見ると何も思わない。上海店で見られた天井に張り巡らされた焙煎豆を送るパイプのインダストリアルなかっこよさもない。お客さんの飽きは早いな、とも思う。
イタリアのとある有名なパン屋が入っているが値段もそれなりに高い。パン1つ$5、700円で味はそれなり。
マーケティングや見せ方がとても上手だとは思うがスターバックスのコーヒーや食事が美味しいと思ったことはあまりない。その安定して標準化された空間の居心地の良さがスターバックスの魅力。ハイエンドのドトールだ。
スターバックスでありながらビールやウィスキー、コーヒーリキュールを飲めるのも新鮮だっただろう。
シアトルのスターバックスロースタリーに行ったからとて、だからそこで食べるほどの誘引を感じなかった。
ぶらりと向かいの店を覗いたらなんだか当たりの予感がした。
内装にこだわりも感じられるアメリカンダイナー。
インドのクリシュナ神のような6本腕のアイコンが店名の由来のようだ。
スチームパンク風な飾りなど好み。
アンティークでありながら現役のジュークボックスがあったり
店内も1週間雨続きのシアトルでも窓が大きいおかげで明るく開放感がある
秘密結社っじみたドアの装飾。
車でいうならばドッジ、バイクならハーレーダビッドソンが乗り付けてそうな、そんな日本人が期待するアメリカンな何か。いや、薄っぺらいことを言っているのは自覚している。
無骨さも一つのアメリカの美意識ではなかろうか。
シアトルのブルワリーのクラフトビールも美味。IPAやピルスナーが飲みやすい。
そしてきた。これぞアメリカというやつ。日本のように手が汚れないようにバーガーを包む紙なんて無い。もう指先が汚れるのは覚悟でかぶりつくしかない。ワクワクする。
パテの焼き加減はミディアムでお願いしたが、それでも強く掴んで持つだけで溢れ出る肉汁。アボカドやトマト、パプリカ、ピクルスなども口の中で溶け合ってかなり美味しかった。クアアイナのバーガーを上回る充実感。アメリカにも美味しい食べ物があることを初めて実感できた。
いやあ、スターバックスロースタリーでお腹を満たさなくて良かった。