2019年の豊作不作備忘録

f:id:mangokyoto:20191126135415j:plain

今年は紅葉の彩りが素晴らしい。晩夏から実感のない短さで秋を通り過ぎたから気温の落差が大きいのだろう。


単なる明るく鮮烈な赤の中から、血のような、寒色を帯びた深い赤が出てくる。


京都は今、永観堂は、東寺は、毘沙門堂は紅葉の紅で燃えているだろうか。

f:id:mangokyoto:20191126135430j:plain


今年は豊作だったものもあれば、全くの不作だったものもある。記録しておこう。

レモングラス 大豊作

藤稔 豊作

南高梅 豊作

朝倉山椒 豊作

茗荷 大不作

南天 大不作

タラゴン 不作

ジューンベリー 不作


多肉植物

リプサリススティッキリー 開花結実

四海波 咲かず

碧瑠璃鸞鳳玉柱 毎年咲いていたのに今年は咲かずに分頭

ルビーネックレス 大量開花

エケベリア花うらら 開花

錦晃星 大量開花

紅覆輪 花芽


日本とこんなにも違う。有休消化「義務」とサバティカルとプレリタイア。フランスの天国な労働環境。

フランスの会社では社員は年間40日の有給取得の権利があり、会社としては有給休暇を取得させる義務がある。何が起きるかというと上半期に有給を全く取得していない社員がいると、下半期の年度末にまとめて有休消化させないといけなくなるので繁忙期に戦力にならなくなる。よって一定以上の有給を上半期中に消化しておくように部下に発破をかけるのも管理職の仕事になる。「別に行きたいところもないのに有給とらされちゃってさ)」などとうそぶくやつもいる。

 

さらにフランスでは6年働くごとにサバティカルを申請できるらしい。休職制度だ。

 

一緒に仕事をしていたフランス人の一人の子が、秋から1年間サバティカルを取得して世界一周旅行に出るのだという。

 

仕組みとしては会社側としては1回は断ることができるが2回目は申請を受理しないといけないのだという。似たような職種に復帰できることが約束されているそうな。

 

子供ができると気軽に世界一周というわけにもいかない。1年ともなると賃貸物件も引き払うなど身軽さが問われる。

 

昔は1年間のサバティカルMBAに行く人も多かったようだ。しかし最近の若い子は旅行や趣味の為に取るようだ。

 

1年後にはポジションをまた用意しないといけないし、結婚したら育休産休が断続的に入るようになる。部署の中間管理職は「そういうもんだから、仕方ないよね」との達観。当たり前と受け止める環境があってこそ、女性もキャリアと子育てを両立できるようだ。

 

こんな環境でも回るような生産性を獲得すべきなのだろうな。彼らと仕事をするとあれだけ議論好きで生産性のない会議も多いのに有給や育休、サバティカルの仕組みとともにフランスの会社は回っていく不思議。そうか、多くのフランスの大企業は海外子会社に稼いでもらっているからか。資本主義経済下でも帝国主義を遺憾なく発揮して使役する仕組みを作っているのか、流石フランス!などと捻くれたことを考えていた。


労働組合が強固で不満があればすぐにストライキ。そうやって築き上げてきた数々の手厚い制度。しかし幹部や経営陣が嘆いていたが、自分等にもしっかりご褒美のような制度を作っていることを知ってしまった。


その会社では勤続年数が一定年数を超えると、早期定年退職が可能になる。定年は62歳ということだが勤続30年に達すると9か月間早く退職でき、しかもその間は有給扱いになる。つまり出社しなくとも給与が支払われ、勤続年数にカウントされる期間が9ヶ月もらえるようになる。さらに有給休暇の完全消化などを加えると、実質61歳で定年退職するが、年金や制度上は62歳まで働いた扱いになる。最も高く積み上がった報酬を働かずに丸々1年間もらえるご褒美のようなしくみだ。


来日観光客一人当たりの消費額をどうやって増やしていくかというニュース記事を読んだが、インバウンドでターゲットにすべきはシニアのフランス人だ。


はあ、ため息が出る。片や、給料を半分に下げて再雇用することを社員のためだとする日本、片や給料一年分プレゼントして早期退職のフランス。人生を楽しむための執念のようなものを日本もフランスや欧州の制度に学ぶべきではないのかね。

 

注:上記制度は会社によって異なる

注:快適に作った諸制度の内側にアフリカ移民を入れたがらない排他問題が生じる

DIY 多肉植物の紅葉をより楽しむための冬のバルコニー温室化

バルコニーをDIYで簡易温室化した。

  • エケベリアを冷害の恐れなく紅葉させて魅力を最大限に引き出せる
  • 重く大きな鉢を動かさなくて済む
  • 取り込んだ鉢で室内を雑然とさせずに済む
  • 冬は利用していなかったバルコニーで寛げるようになる

ネットで0.3mm厚のUVカット透明ビニールカーテンを購入。すでに四辺が補強され、ハトメ処理もされていて180cm x 270cmサイズで3150円。実際に塞ぎたい開口部の寸法は150cm x 230cmなのだが、1cm単位でサイズ指定できるオーダーメイドだとUVカット、耐気候、透明のものだと2万円を超えてしまう。オーダーメイドでも数千円のものは糸が入っていて透明ではなかったり、UVカットや耐気候性能がない。

 

上記の180 x  270を買った。

 結果として既製サイズの品が圧倒的に安い。余った寸法分は巻くなりすれば良いだろう。

 

f:id:mangokyoto:20191209080633j:plain

1時間の悪戦苦闘の末に鉄線で格子に結え、張れた。これで冬の嵐にも耐えられるはず。ビニールは外の景色が見えるほどに透明だ。ビニール傘と同程度の視認性というべきか。

 f:id:mangokyoto:20191210114628j:plain

紅覆輪よ、もっと紅くなれ。

f:id:mangokyoto:20191210113704j:plain

なんだか立派な花芽を出し始めている。量感が過剰なので春先に株分けしたい。

 

左右に1cmほどの隙間があるので隙間風は入ってくる。寒さに弱い多肉植物は無理だろう。アドニア、オプンチアカクタス、クラッスラ緑蛇系、カランコエ金の卵やファング、ハオルチア、リプサリスなどは室内に取り込んだ。

f:id:mangokyoto:20191210113535j:plain

空いた棚の上に2ヶ月経って根付いたとみられる茎挿しのルビーネックレスを日向に置いてみた。

 

数が増えがちなエケベリア類、マミラリア 、エスポストスや金紐などを霜や北風の恐れなく陽に当て続けられるようになったのは大きな進歩だ。特に紅葉するエケベリア類の魅力を最大限に引き出し、楽しめるようになったと思う。

f:id:mangokyoto:20191210121633j:plain

重たくて移動が困難になりつつあるベンガル菩提樹も碧瑠璃鸞鳳玉柱もここで越冬できそうだ。今のところ、冷害の被害は皆無で葉も瑞々しい。

f:id:mangokyoto:20191210114546j:plain

驚くべきは錦晃星。毛がもこもことしていて光沢のあるエケベリアよりも見ていて暖かそう。とても頑健で、肌触りも良く、紅葉の鮮やかさは抜きん出ている。もっと人気が出ても良いはずの優良多肉植物

f:id:mangokyoto:20191210112913j:plain

今しばらくは自由にわさわさと育て、春過ぎには角らしく剪定しようかと思う。

f:id:mangokyoto:20191210114151j:plain

エケベリア・セトゥーサデミヌタもさらに色付きそうだ。こちらも錦晃星に次ぐふさふさしたエケベリア

f:id:mangokyoto:20191210114355j:plain

エケベリア・レディジアが赤く染まり、百舌と枝とのバランスが丁度良く収まっている。赤が引き立つように背景が真っ黒、あるいは白いところで撮りなおしたい。

f:id:mangokyoto:20191210113844j:plain

このエケベリアは「野薔薇の精」だったか。たまに品種名がわからなくなる。葉先の赤が素敵。

 

 f:id:mangokyoto:20191210112950j:plain

薄氷、樹氷は変化なし。

f:id:mangokyoto:20191209132327j:plain

結果として、出っ張った部分も覆ったり風にばたつかないように家具の下に巻き込ませたりすると、180 x 270cmの遊びのある寸法は150cm x 230cmの開口部を覆うのにピッタリだった。

 

これなら週末や在宅勤務時に、冬の陽光に温められた空間で色付く多肉植物を眺めながら珈琲でも喫する気になる。多肉を眺める休憩所の完成だ。

f:id:mangokyoto:20191210124251j:plain

これまで冬の間、活用されていなかった4畳のバルコニーのうち2畳が温室化され、空間が活きるようになった。多肉植物生活の質の大きな向上だ。自画自賛

 

f:id:mangokyoto:20191210115034j:plain

次の目標は書斎の窓辺に棚を作り付けて、冬の間も机の上を広く使えるようにすること。

f:id:mangokyoto:20191210115117j:plain

ちなみに株分けしたハオルチア・オブトゥーサの調子が良い。上手く根付いてくれたようだ。

 

f:id:mangokyoto:20191210115131j:plain

プリプリと弾力が出て、透明の窓もくっきりと出ている。早く鉢一杯にこんもりと茂って欲しい。

f:id:mangokyoto:20191210124631j:plain

この小窓に避難させているオプンチア、カランコエ、硬質ハオルチア、緑塔系クラッスラの小鉢群を書斎机前の腰高窓に棚を拵えて移したい。あるいは、寸法ちょうどに造作して窓枠下部に嵌めた木箱に鉢を全て入れたら、鉢がひしめき合っている煩雑さを消せるかもしれない。

 

f:id:mangokyoto:20191210124608j:plain

断水して室内に取り込んでいるリプサリス群も何かもう少し工夫の余地があるのでは。天窓のある一角が有れば、その下に吊るしたら素敵だろうね。

 

四季を通じて多肉植物を育成し鑑賞できる環境を目指してコツコツと少しづつ手を加えていこう。

 

神戸屋キッチン 子供パン作り教室

f:id:mangokyoto:20191208104738j:plain 

神戸屋キッチン主催の子供向けパン作り教室に子供が参加。11:00〜13:00の丸々2時間の長丁場。15:00に焼き上がったものを持ち帰ることができる。エプロンから材料まで全て用意してくれているので手ブラで参加できる。全部込みで驚きの参加費1000円。恐れ入る。

f:id:mangokyoto:20191208111205j:plain

先生が前のテーブルでデモンストレーションしてくれ、それに習ってそれぞれのテーブルで作る。小学生対象なのでさほど難しくはない。


こねて、麺棒で伸ばして、丸めて、型に納めて。イギリスパンを制作。お次はオレンジピールを練り込んだ生地を三つ編み整形。

f:id:mangokyoto:20191208125525j:plain

三種目はサブレ。なかなか量が多い。二段に重ねても良いとのことで、型抜きしたツリーに星を重ねたり、これが子供たちは一番楽しそう。

f:id:mangokyoto:20191208121129j:plain

2時間整形し、さらに焼き上がりまで2時間待つことに。

f:id:mangokyoto:20191208153541j:plain

自宅に帰って広げてみる。見事に焼けている。さすが、プロ。整形だけして焼くステップはプロ任せにできるというのは陶芸体験教室にも似ている。間違いのない材料は店任せで、形だけ作る。

だから、なんだ、簡単ではないかと思ってはいけない。どう材料を配合するか生地を作るまでがそもそも大変だ。焼くのも使い慣れた業務用の高火力で容量の大きいオーブンで焼いてくれるから失敗のない焼き上がりになる。

f:id:mangokyoto:20191208153354j:plain

大小のハートの型を使って二段重ねのものとオープンハートを作った。重ねないほうが全てがサクサクに焼き上がって美味しい。

f:id:mangokyoto:20191208153358j:plain

月と星。サクサクとしてほんのりレモン。まだほんのり温かみもあって美味しい。

f:id:mangokyoto:20191208153419j:plain

ジンジャーブレッド氏と破れたハート。

f:id:mangokyoto:20191208154510j:plain

フランスのショートブレッドクッキー缶が丸々満たされた。今週の子供のオヤツは毎日、サブレに決定。


夜はパンを漬けて食べられるクリームシチューを妻が作ってくれた。


今度は家でピザでも焼きたい。



2019年に観た映画36本の勝手な感想と備忘録

 

私には1000本の映画を観てその中から繰り返し観たいお気に入りの映画50選を見つけ出したいという細やかなライフワークがある。その一環で観た映画の備忘録を残そうと心掛けている。

 

なんだかんだ、2019年は海外出張の機上で30本以上の映画を観た。国内の映画館で観たのはジョーカー1本のみ、他はHulu。 数えてみると今年は合計36本観た。GOTを全シリーズ一気見したことを考慮すると、どこにそんな暇な時間があったのか不安になるぐらい。

 

アイアムマザー I AM MOTHER ☆☆☆☆

絶滅した人類が機械に託した倫理的に進歩させた人類の再生計画。「風の谷のナウシカ」で描かれたような世界観で、墓所が破壊されなければ起きたであろう顛末のようにも思えた。その後の世界を実写化したような作品。選別されて培養された優良種の人間は生命への冒涜だろうか。ナウシカが否定したシナリオを映画の主人公は肯定する。どちらが正しかったのだろうか。世間の評判は必ずしもとても高くはないけれども「風の谷のナウシカ」に照らして観ると興味深い作品。

 

エニグマと天才数学者の秘密 Imitation Game ☆☆☆☆

ナチスの暗号エニグマを解読し連合国に勝利をもたらした実在の男アラン・チューリング。「人はなぜ暴力を振るうのか。暴力を振るうと気持ちよくなるから。」様々なテーマが織り込まれていて重厚で、視点を変えて観るたびに新しい気付きが得られそうな良作。イギリスを救った男の名誉は全くそれとは異なる側面での偏見に相殺されて不名誉の中で死んだ。2013年にエリザベス2世の名の下に恩赦され名誉回復がなされているが、日本にも名誉回復されていない似たような不遇な英雄はいるのだろうか。

 

以上の2本が殿堂入り。

 

アリースター誕生 ☆☆☆

同時期の話題作「ボヘミアンラプソディ」と比較されがちで、オスカーでは負けたが、私はアリー派。ブラッドリー・クーパーがイケメンで歌も上手くてこれでもかと才能を見せつけられる。ムーランルージュユアン・マクレガーの再来。歌唱シーンに臨場感や迫力があって圧倒された。

アリー/スター誕生 [DVD]

アリー/スター誕生 [DVD]

 

 

ボヘミアンラプソディ ☆☆

フレディーマーキュリーがゾロアスター教パキスタン人移民の子とは知らなかった。ヒット曲の時代背景が知れて興味深い。アリーのほうが歌唱シーンに迫力がある。単にQUEENよりもガガの方が好きだからかも。


ジョーカー Joker ☆☆

コメディアンを目指した不遇の男アーサーがどう転落してジョーカーになっていったか。「何者にもなれなかった人」「無敵の人」の物語。納得いかないのはジョーカーは悪党すら翻弄する知性溢れる悪の天才なはずで、本作で描かれるアーサーは対極にいるような不器用で不遇な男だった点。アーサーとジョーカーは全くもって一致しない。ホアキンフェニックスの瞳が深く綺麗だった。アメコミ感が薄いのは好印象。

ジョーカー(字幕版)

ジョーカー(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

クロニクル Chronicle ☆☆
超能力を使えるようになった少年3人の話。若いマイケルBジョーダンが出演。冴えない男が超能力に目覚めて、その超能力の秘密を分かつ高校内の人気者らと友情を深めるがやがて拗らせ、孤立し、破綻していく。超能力を持っても心と人格が伴っていない末路。低予算ながら面白かった。

 

怪物はささやく ☆☆

子供にどう虐めに対処させるべきか考えさせられる。王位奪取の為に姫を殺して被害者を演じた名君、何も悪いことはしていない冤罪の魔女、偏屈だが正しい調合士など寓意に満ちている。世の中には善人も悪人もおらず、皆がその間にいる。

 

誰も知らない ☆☆

個人的に柳楽優弥という俳優が生き方も乗り越えた苦悩も含めて公私共に好きなのだが、彼の原点とも言える映画をまだ観ていなかった。つまり薄い俄かファン。感想はというと、切なく淡々とした貧困児童の物語で妹の死は「火垂るの墓」だった。関心を買うためになけなしの金でゲームを買って同級生を家に招き、塾通いが始まり興味関心が変わる同級生に「あいつんち、なんかクセーんだよな」と突き放される残酷さと孤独にいたたまれなくなる。

誰も知らない [DVD]

誰も知らない [DVD]

 

 

ブックスマート BOOKSMART☆☆ 

 日本未上陸。ガリ勉優等生が卒業間近に、同級生はあれこれ遊びも満喫しながらも難関大学進学も果たしていたことを知り、逃した青春を挽回すべく羽目を外す青春映画。社会的に許される範囲で少しばかり羽目を外したな、ヤンチャをしたな、という記憶と充足感は大人になる過程で必要なのかもしれない。

Booksmart [DVD]

Booksmart [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20th Century Fox
  • 発売日: 2019/09/03
  • メディア: DVD
 

 

クレイジーリッチ Crazy Rich Asians ☆☆

全員アジア人の娯楽作。何か経済の力点がアジアにシフトしていることを如実に感じさせる。観て損はない。 

クレイジー・リッチ! [DVD]
 

 

ロングショット ☆ 

日本未上陸。シャーリーズ・セロンの衰えぬ美貌に酔いしれる映画。イングリット・バーグマンのような正統派美人だと常々思う。映画は子供の頃からの夢というわりに隙や油断が多すぎて執着を感じなくて説得力がなかった。

 

プリデスティネーション ☆

時間を遡れるタイムリープもの。自分が整形して自分と出会い、自分との子供を産んで自分が生まれるという発狂しそうな輪廻。イーサンホーク。ガタカには及ばない。


パセンジャー ☆

惑星間渡航に際してフェイルプルーフなはずなのに冷凍睡眠から事故的に目覚めてしまった男が孤独から女性を巻き添えにするSF。

 

T34 レジェンドオブウォー

2018年にロシアで観客動員数800万人を叩き出したヒット作だそうだ。ハリウッドに比べ遜色のない絵作り。もう少し戦術的駆け引きとか、映画「スターリングラード」のような緊迫感が欲しかった。ソビエトというと策に乏しく無用に死者数を重ねた印象があるから(実際に第二次世界大戦の死傷者数はダントツ)、この映画のように少数精鋭が大勢を撃破するストーリーは手刀で日本兵を駆逐する人民兵のような印象。

 

アクアマン ☆

海底遺跡や深海生物など映像が美麗で水槽好きとしては眺めていて楽しい。ニコールキッドマンの50歳を過ぎても衰えない美貌が怖い。それにしても悪役ブラックマンタの名前から武器から全てがダサい。プランクトン食性の性格の温和なマンタを悪役モチーフにすることに無理がある。オリジナルのアメコミのダサい要素は無視してはいけないものなのか。


未来のミライ


いたずら機関車ちゅうちゅう、レノア、IKEAの子供用室内サーカステント、

翡翠蔓、プラレールコールマンの取り外し式LEDランタン。。。

説明がなくともわかる品々。これらも皆、時代の記号となっていくのだろうな。


評判悪かったけれどもほのぼのとして悪くなかった。戸建てデザイン注文住宅に住んでいたりと庶民感がないだの批判を受けていたけれども、憧れるような要素が無い舞台設定が正しいとも思えない。自分よりも貧しくて不幸で困難に満ちた物語で「この人達よりも私のほうがマシだわ」と慰めたい観客を相手にする必要もない。意地悪く言い過ぎか。


タイムリープものが多い気はする。色々な時代背景を眺めて回るのは目には楽しい。同時代に子育てをした私にとっては10年後に見返したい作品。


 

ゴジラ キングオブモンスターズ 

核爆弾をゴジラの滋養強壮剤代わりに用いたり、1人乗りの「回天」のような潜水艇で必ず死ぬ任務に渡辺謙を就かせたり、第二次世界大戦の悲劇がもはやパロディにされている。ゴジラが負ければキングギドラになびき、ゴジラが勝てば服従し直す他の怪獣が低知能な獣としか描かれていない。

 

ランペイジ ☆☆

シンゴジラ ☆☆

ゴジラ ☆ 

モンスター上司

機内で興味のある重い映画や考えさせられるような映画を2連続ぐらい観ると頭を使わずに観られるアクション映画などが観たくなる。そんなニーズに応えるモンスター系映画をまとめて感想を書いておくと、案外「ランペイジ」がモンスターの造形や振る舞いの点で見応えがあった。ゴジラシリーズよりも怪獣映画らしい娯楽性がある。「シンゴジラ」は段階を経て変態していく過程のグロテスクさと、自衛隊の機能しなさがあり得そうな非現実で面白かった。作者の想像力の及ぶ範囲や創造性が他の作品よりも一歩先に及んでいるというか。。。「モンスター上司」は私の周辺の延長世界でしかなくモンスター感が物足りなかった。

 

グリーンブック ☆

アカデミー作品賞受賞の感動作らしいが心に刺さらなかった。最初から最後まで「倫理的で良い感動作ですよ」と言われ続けている印象で、白々しかった。その頃、何かにむしゃくしゃしていたのだろうか。Alibabaがスポンサーしていることに驚いた。中国での大成功はAlibabaの宣伝に負うところが絶大。ハリウッドは中国市場と中国資本を無視しては成り立たなくなりつつある。


ポンペイ ☆  

何も知らないジョンスノウがGOTの外でも似たような活躍をしている。GOTとの違いは筋肉を存分に見せびらかしていること。

 

運び屋 ☆

クリント・イーストウッドがもはや完全にお爺ちゃん。家庭を顧みずに蘭の栽培に没頭した人生は多肉植物にのめり込みすぎるな、という忠告と受け止めた。

 

クリード 炎の宿敵 ☆

前作での成功に慢心して贅沢して油断した生活を送る主人公が、全てを捨てて復讐を誓う敵役を短期のリカバリーで倒してしまうという身も蓋もない話。

 

ダークシティ

ミヒャエルエンデの「モモ」の時間泥棒を思い出させる。


万引き家族 ☆
カメラを止めるな ☆

ファーストマン  
キャンユーエバーフォーギブミー
ウルヴァリン サムライ
レプリカント
天才作家の妻 
プレデター
そんな彼なら捨てちゃえば
花芯 

 

上海ディズニーランド アプリ使えない SMSコード届かない問題

同様に困ってるかもしれない人への備忘録

 

日本出発前に上海ディズニーランドのアプリを上海でも通信可能なスマホにインストールし、パスポート写真も登録して大人2名、子供2名の1dayチケットを購入しておいた。合計3万円。

 

 

これで現地で問題なく上海ディズニーランドを楽しめるはずだった。

 

いざ、中国に来てみたらアプリは起動できるものの、購入済みチケットが表示できず、アプリにサインインするよう入力を求められた。パスワードを入れてもサインインできず、数回試したのちにブロックされてしまった。

 

パスワードの変更をしようとしたのだがSMSに送られるコードを入力しなければならないセキュリティ仕様となっており、肝心のSMSが何故か届かない。電話を掛けることも同僚にSMSを送ることも受けることもできるのに上海ディズニーからのSMSが何故か届かない。

 

ログインできないとチケット購入済みであることを示すものが何も無いので困ってしまった。2時間ほどネットで調べたが解決策は見つからず。「S MSが届かない」との検索結果が多いことからも頻発している問題ではあるらしい。上海ディズニーランド入園時にはアプリでの購入済み画面確認は求められず、利用したパスポートとの照合だけでチケット発券されるとの記述にすがることにした。

 

地下鉄でディズニーランド駅に着いた後はまずは荷物検査へ。その先にチケット発券ゲートがあり、チケット購入に利用したパスポートの提示と番号確認で無事にチケット発券がされた。アプリでの購入画面の提示は必要ない。さらに顔写真をそれぞれ撮影され、チケットに紐づけられる。これは替玉防止などの目的らしい。

 

基本的に入園後はファーストパスの取得にはアプリを利用する。日本のようにファーストパス発券機などに並ばず、入園直後に希望するアトラクションのファーストパスはアプリで取得する。2時間経つと他のアトラクションのファーストパスもアプリでどこからでも取れるようになる。予約済みのアトラクションに乗っていなくとも時間経過で追加のファーストパスを入手できる。

 

幸にしてチケットは発券できて無事入園できたがアプリが利用できないのでファーストパスが入手できない。アドベンチャーエリアにある唯一残された発券機へと向かった。

 

ファーストパス発券機周辺は何やら人だかりができていた。そこに居合わせた係りの人は英語も理解してくれて、ファーストパスを発見したいとお願いすると裏の発券機に案内してくれて発見手伝いをしてくれた。

 

ありがたいことにディズニーランドのWiFiの設定もしてくれた。これでアトラクションの待ち時間やショーの開始時間などがどこでも確認できるようになった。

 

  • 現地でアプリにサインインできなくても購入時に登録したパスポートさえあれば現地でチケット発券はできる。
  • アプリにサインインできなくても園内でWiFiでアプリを利用できる。
  • 係りの人にお願いすればS MSピンコードを代わりに取得してWiFiを使えるようにしてくれる。
  • 係員の手を煩わせればアプリのサインインも手伝ってくれるし、それができればアプリからファーストパスも入手できるようになる。

 

とはいうものの、ファーストパスをアプリで取得する必要があったのかは疑問だ。ファーストパスがなくとも10分から最大30分で人気のライドにも乗れてしまった。あのトロンでさえ10分待ち。

再度行くならば東京よりも上海の夢の国ディズニーランド

素晴らしい秋晴れ。Tシャツで1日、過ごせた。

f:id:mangokyoto:20191124110814j:plain

無事にチケットを発券できて上海ディズニーを楽しむ。

 

やはり目を引くのは中央のお城。夢の国の夢の城だ。案外、近くで見てもハリボテ感がなく立派。あの塔と塔の間に渡された廊下が好きだ。

f:id:mangokyoto:20191124110853j:plain

どこに一番様式が近いかと言われると、やはりフランスの城なのだろうか。ロレーヌの城を混ぜ合わせたようでもある。ドイツの城ほど尖塔の尖った印象ではない。

f:id:mangokyoto:20191124113020j:plain

内部もモザイク画やレリーフなどを見て楽しめる。

f:id:mangokyoto:20191124111520j:plain

お城の中をストーリー仕立てで歩いて観て回れるのだが、デジタルが駆使されていて魔法のようだ。開いた本から立体映像が飛び出す。この城はなんだか、ルーマニアのドラキュラ城になぜか似ている。

f:id:mangokyoto:20191124095144j:plain

子供達が水鉄砲で撃ち合える一角もあって夏には楽しそうだ。船も精巧にできている。

 

f:id:mangokyoto:20191124102842j:plain

アリスの迷宮は写真映えのするスポットに溢れていた。

 

f:id:mangokyoto:20191124103210j:plain

トランプの兵隊の造詣がやたらカッコいいと思って撮った。城が背景に来るのも良い。

f:id:mangokyoto:20191124131033j:plain

レストランも無数にある。どこも広く席数も多く、席確保に待ったり血眼にならなくて良い。従業員も多く、ささっと食器を持って行ってくれた。

 

f:id:mangokyoto:20191124123811j:plain

トイレはあちこちに散在している。腰掛け式の洋式便器もあったが、中華式もあった。清潔で紙もあって無問題。

 

f:id:mangokyoto:20191124170033j:plain

パレードは開始20分前に沿道に向かったら既に場所取りをしている人もいて驚いた。とはいえまだまだ場所も空いていて最前列に子供を座らせることができた。曲がり角の先で真正面からパレードを観られるので好立地。

 

f:id:mangokyoto:20191124171039j:plain

 

f:id:mangokyoto:20191124171330j:plain

子供達がいると頻繁に子供達にハイタッチしにきてくれて親切。子供達は大喜びだった。

 

f:id:mangokyoto:20191124170132j:plain

 

f:id:mangokyoto:20191124171231j:plain

中国色の強い山車や演者が多いのも特徴的。そういえば古鎮さながらの外観の中華料理屋や中華のテイクアウトフードスタンドが多いのも上海ディズニーランドの特色か。日本だと、日本らしさを混ぜるよりもディズニーの西洋的異世界にどっぷり浸かるほうを求められるのに対し、中国だと中華の世界観がディズニーの世界観の中で存在感を示しているほうが誇りに思えるし楽しく思えるということなのか。まあ、ムーラン強めってことでいいのではないかね。

 

f:id:mangokyoto:20191124112418j:plain

アナと雪の女王」のショーは中国語で何を言っているのかは理解できなくとも、歌が中心で楽しめる。歌詞が表示され観客が一緒に歌う参加型のショーで、途中では玉を客席の頭上に転がしたり、雪を模した泡が降ってきたり、素晴らしい音響に迫力のある歌声ととても見応えがあった。私程度の疎い人間でも脳内で「ありのーままのー」と日本語歌詞が補完されるのだから驚異的な認知度のコンテンツ。

 

アナとエルサ、王子は白人女性や男性が演じていたが、口パクだろうか、生歌だろうか。インカムをつけているのは飾りか。容姿、歌唱力、中国語の難解な発音をすべて満たす人材は相当希少だと思うのだがどうだろう。

 

f:id:mangokyoto:20191124112423j:plain

開演10分前に着いたがすんなり入場でき、右翼側で演者の表情が見えるぐらいの至近距離で鑑賞することができた。なんといっても会場のキャパシティが大きい。数千人入れそうだ。このショーだけでもなかなかの満足度。

 

f:id:mangokyoto:20191124145919j:plain

幼稚園を卒業したばかりのビビリな長男と思っていたが、トロンというディズニー最速最恐のバイク型ローラーコースターに妻と2人でしかも最前列に乗ってきて案外、平然としていたことに感心した。思っていたよりも肝が座っているのだな。

それにしてもこの人気アトラクションが待ち時間が10分とは如何に。父ちゃんも乗りたかったぜ。

 

f:id:mangokyoto:20191124150107j:plain

隣接室内にはマリオカートのように対戦でレースできるビデオゲームコーナーもあり待ち時間数分で繰り返し遊べた。展示されているトロンも写真映えのするカッコ良さ。

 

f:id:mangokyoto:20191124151912j:plain

モーションセンサーを使ったゲームは画質がとても高い。

 

バズライトイヤーの光線銃で的を撃ちながら進むアトラクションも大人気でFPを取るのも困難という話だったがせいぜい20分待ちだった。

 

ミートミッキーというミッキーと記念撮影をするだけという場所が20分待ちなのはその内容に対して辟易したが、これも日本だと大抵1時間以上、ゴールデンウィークやミッキーの誕生日などだと待ち時間が長すぎて諦めるほどだという。

 

f:id:mangokyoto:20191124170528j:plain

子供達が疲れてきたので17時に退園。

  1. Explorer Canoes オールで漕いで湾を一周
  2. Once Upon a Time Adventure 城巡り
  3. Alice in wonderland maze 迷路というほど迷路ではないインスタ映えエリア
  4. Woody's Roundup ロデオライド的コーヒーポット
  5. Hunny Pot Spin プーさんのコーヒーポット
  6. Peter Pan's Flight ETのピーターパン版
  7. Pinocchio Village Kitchen ピザと海鮮丼でランチ
  8. Frozen: ASing Along Celebration 一緒に歌うアナと雪のショー
  9. TRON Lightcycle Power Run 最速最恐コースター
  10. TRON Realm ビデオゲーム、近未来車
  11. Buzz Lightyear planet rescue シューティングゲームライド
  12. Seven Dwarfs Mine Train 園児も楽しめるコースター
  13. Mickey's Storybook Express パレード
  14. Meet Micky Tent ミッキーと記念撮影

9時間半から17時まで滞在で十分すぎるほど遊んだ。Soaring Over the Horizonが早々にFPが品切れして待ち時間が60分を超えていたので断念したのとパイレーツオブカリビアンとレックスレーサーが運休していたことを除いて、めぼしい乗物はみんな楽しんだように思う。子供が体力あれば全乗物制覇、夜のショーも観て食事して帰れるだろう。

 

これまで私自身としてはディズニーランドに行きたいと思ったことはない。次に子供達にディズニーランドに連れて行けと言われたならば、東京ディズニーランドやシーよりも上海ディズニーランドの方が良い。

 

上海ディズニーランドでは客のマナーが悪く、キャストのもてなしも雑で夢の世界に浸れないという声も聞く。

  • 確かに「アナと雪の女王」のショーでは飲食禁止、写真やビデオの撮影禁止とアナウンスが流れていても、大勢が撮影し飲食している。
  • パレードでも最前列の人も立って観ているが、日本だとあれは明確なマナー違反で前列は後列見えるように座ることが求められるらしい。
  • 咥えタバコだったり、子供の視線の高さで手にタバコを持って歩いている人がいて驚いた。これは危険なので勘弁してほしい。自衛するしかなく最大限に警戒して子供を守りながら歩いた。
  • 列で割り込む人は見なかったが、後ろから押されるのはよくあることで私は少しイライラする。

こういう振る舞いに耐性がない人は上海ディズニーランドは楽しめないのかもしれない。

 

東京ディズニーランドに対して言われる「完璧なマナーともてなし」を求めて長蛇の列で大半の時間を過ごすか、多少の不快があっても遥かに沢山のアトラクションを体験できるのが良いのか。私は圧倒的に後者だ。咥えタバコのオッサンや列で押してくる客と同じぐらい、私は排他的で独自のルールを形成していたりそれを知らない人に目を釣り上げて文句を言ってくるマナー警察のような客が不快だ。そして在園中の滞在時間の大半を列で待って過ごすことが最大の不快そのものだと思う。

 

ディズニーランドは行儀良く列に並んでお喋りしに行くところでもなければ、園外でキャストがモノレールに手を振って挨拶してくれることに感激しにいくところでもないだろう。

走り回ったり矯正を上げる子供達にすら白い目を向ける「夢の世界を楽しみたい大人」の多さが苦手だ。

f:id:mangokyoto:20191124170402j:plain

 

快適に待ち時間を少なく、世界観あふれるショーやアトラクションを沢山楽しんでもらうという根幹的なサービスの改善努力が東京ディズニーランドには致命的に足りないと思う。キャストのもてなしやらで誤魔化さないでほしい。その点、上海ディズニーランドのほうが子供を遊びに連れていく親目線としては遥かにまともな遊園地に思えた。

 

海外から東京ディズニーランドに訪れていた人達は減っていくのではないかね。その危機感あっての2020年に向けた東京ディズニーランドのニューエリア大規模開発なのかもしれない。なんだか、東京ディズニーランド批判になってしまったが、上海ディズニーランドも巷で言われているよりも良い。