かもがわカフェ

隠れ家感溢れる倉庫カフェで、店舗に際立った個性があるわけではないかもしれないが、京都が観光客で混む時期でもここは空いてそうで違う時間が流れている安心感がよい。ケーキやフードメニューはさほどではないが、コーヒーが香り豊かで美味い。どこかの観光名所や中心街をついでに廻りながらではなく、ここだけを目的にして喧騒から逃れて過ごすのに向いている。

河原町通荒神口付近の裏路地にひっそりとある元家具屋倉庫を改装したカフェである。てっきり鴨川が眺められるのかと思っていたが眺めは無い。川を眺められる川沿いのカフェとしては賀茂窯のほうが「かもがわカフェ」の名にふさわしいぐらいだ。


窓には色ガラスが嵌った格子窓。窓辺には3組ほどのテーブルが並ぶ。この色ガラスの格子窓というのは和にも洋にも意外と合う。三丘園しかり。


広々とした店内に二階から三階のロフトへと登る階段がある。ロフトにはソファーと椅子がぽつんとあり、ロフトの淵には安全対策の柵すら無い。その過保護ではない隠れ家さながらの構造が秘密基地気分になれてワクワクする。


もともとは「さらさ鴨川」と呼ばれ、さらさ系列だったそうだが今では独立しているのだそうだ。さらさ系列であるとどのような制限や便益があるのだろうか。メニューが統一されてしまうのだろうか。それとも雇われ店長としてマージンを納めないといけないのか。スフレロールケーキを頂く。450円也。この量と味で450円は大いに不満。麻婆丼のようなものも食べたが、味付けが濃い目で学生向けの印象。しかし中煎りブラジルサントスコーヒーはコーヒーの苦味が程よく、香りも豊かで美味かった。本格的な珈琲店を除いてこの手のカフェの中では珍しい美味しさ。ミルクも砂糖も入れないのでこういう風味重視の中煎りコーヒーが好みだ。


漫画や雑誌もそれなりに置いてあり、てぶらでも時間を長くつぶすこともできる。


http://www.cafe-kamogawa.com/
京阪「神宮丸太町」駅から北へ徒歩10分
市バス「荒神口」(こうじんぐち)バス停下車徒歩3分
京都市上京区西三本木通荒神口下る上生洲町229-1
Tel. 075 - 211 - 4757