夏の終わり


蝉がもう、半狂乱のような鳴き方をしている。先週はもう飛ぶ力を失った蝉を地面の上に幾匹も見つけたが、今週は蝉の翅だけやら胴体の一部やらを見つけることも多い。網戸に捕まるお前は無事伴侶と添い遂げられたのか。ベランダの床に力無く躓くそちらさんはどうだ。



送別会で頂いた立派な花束も枯れつつある。枯れゆく束の中で向日葵は辛うじて健在ぷりを示せている。


冬に劣らず夏も死の季節。高齢者の死亡率は上がる。山の中でも春の新芽や果実はなくなり、秋の果実が実るにはまだ間が合って食料の少ない季節らしい。そしてその暑さに腐敗の進む季節でもある。