焼き上がりを初めて見た時、「よしっ」と心の中で叫んだ。「タランチュラ」こと和名「大土蜘蛛」の陶蟲夏草鉢。
黄色のクラスペディアグラボーサのドライフラワーと合わせると春めいた明るい雰囲気になった。
まあ、一般ウケしないだろうがこんなものをテーブルに飾ってくれるカフェが日本に一店ぐらいあっても良くないだろうか。
しがみつくような動きのある姿勢で苗床になった大土蜘蛛。
大きなブルニアに挿し替えてみても面白い。弧を描く枝ぶりとブルニアの大きく球体の朶の組み合わせが形としてはより合う気がする。
中央のヒスイホコリと名付けた粘菌菌糸体の発色が鮮やかだが深みもあって素晴らしい。植物よりも目立ってしまうのは植物を引き立てるべき鉢としては宜しくない気もするが、色味を抑えた中で一点色彩で視線を誘導するのも有りかもしれない。
粘菌は色担当。蟲と植物は形担当。