はっきり言って建物の雰囲気ありきで料理屋を選んだ。どぜう鍋屋に行こうかと思ったらなんと友人は別件で行く予定があるというので三ノ輪の桜肉鍋屋にした。
もう一つ気になっていた明治創業の天麩羅屋「伊勢屋」はなんと隣の店であった。
痺れる店構えと金看板。
桜肉鍋屋も負けておりません。有形登録文化財の築100年以上の老舗。実は吉原遊郭のすぐ隣地にあり、遊郭遊びの前や後に腹ごしらえするお客でかつては大層賑わったのだそうだ。
桜印に肉。わかりやすいデザイン。
馬肉の握り寿司も濃厚な赤肉で美味しかった。
大学1年生時からの友人は和装でお越し。気軽にタレものを食べに浴衣でもなく着物、しかもおろしたての着物でくるとはかなりの上級者だ。話してばかりで桜肉鍋の写真をほとんど撮らずに食べ終わってしまったが、やはり馬肉は美味しい。濃厚な旨味と肉そのものの味がする。脂肪のかけらを一緒に煮るのでますます霜降りなんてものは不要。
馬肉専門店でビーガン対応は必要なのだろうか。ビーガンレストランで肉食のお客様にも配慮した肉メニューを用意するようなものなわけで。
鹿肉鍋専門店もあるだろうか。どぜう鍋も食べにいきたい。
浅草駅まで歩いていく道中、吉原を抜けていった。コルドンブルー、男爵、秘書室など看板の店名を見て歩くのも楽しかったりする。
花街のそばに肉屋有り。