友人が働くというので私は息子と心笑館の源泉掛け流し温泉の日帰り入浴へ。
新築時はちゃんとした設計士かデザイナーに注文して施工してもらいとても立派だったのだと思う。運用が少し残念に思えた。
露天風呂は湯船に浸かって渡った先のドアから出る謎の動線ではあるが山に向かって入浴でき、開放感もある。しかし山と施設の境目を錆びた鉄筋と有刺鉄線で区切っていたり、保温用の青や緑の原色マット(ビート版のような素材のもの)を湯船に浸かると見える位置に置きっぱなしにしていたり。目に触れない場所まで運ぶ手間を惜しんでいる。
露天風呂との横の境界は鉄パイプに黒紗布を掛けるのは良いとして、目立つ鉄パイプの長すぎる部位を切ることもしない。
廊下に並べられたオーナーの趣味と思しき盆栽鉢の数々は目に優しいので良いとしよう。しかしこれまた趣味のメダカの飼育槽やプラスチックの容器の数々を廊下に並べているのはいただけない。
施設のポテンシャルは高いのに運用の意識が低く残念なことになっている。サウナはあるが休止中のようでネットにも書かれてはいない。こちらが500円ならば少し先の葛温泉かじかの湯の850円のほうが細部まで気が配られた森林浴のような露天風呂で心底癒される。
大町のわっぱら家という古民家蕎麦屋へ。
お会計前に主人と話すことができて聞いたのだが、元々は裁判所だった建物を保存活用したかったそうなのだが、弁柄壁にしたかったので有形登録文化財にする誘いを断ったのだとか。
香りが立って美味しいお蕎麦。蕎麦湯も濃厚で満足度は高い。行列を並ばなくても良いのも嬉しいし、行列を30分も1時間も待たされた店よりも美味しいのではないかと思う。
囲炉裏も風情があって素晴らしい。
席が空いていたら次回はこちらの席でいただきたい。
茶室は自分が造作を全て手掛けたと言っていた。かなりの趣味人。
おそらく茶道もかなりのレベルで嗜まれるのだと思う。
なんと驚いたのは建物の裏手に穴窯を3基も築いており、元々は陶芸でアメリカで個展もやったりしていたのだという。来年には蕎麦屋を閉めて作陶生活に戻ろうかと計画しているそうだ。アメリカ人の弟子がいるなどと言っていたのでできることならば私も弟子入りしたいしこの穴窯で作品を焼かせて欲しい。
完全に経済的な自立と老後までの目処は立っていて、あとは如何に自分の情熱が発揮できる充実した過ごし方をするかのステージにいらっしゃる様子。若い頃は何をされていて、どのようにして今に至るかが気になる。教えを乞いたい。
食後は青木湖で泳いだ。木崎湖、中綱湖、青木湖と連なる最上流の大きな湖で水質も良い。真水なので海と違い体が沈むし水温も低いのでしっかりとライフジャケットを持参した。
SUPと浮輪で遊ぶ。この日は台風の影響もあって風が少し強くSUPは立って漕ぐのが少し難しかった。
日差しも強く、水遊びは短時間で体力を消耗するが大変気持ちが良かった。
しっかりと身体を動かした日の夜は焼肉屋へ。白馬でミシュランの星をいただく日も近いのではないかと評判の料理人がオススメした大町駅前商店街の中の焼肉屋。
薄い塩タンはあまり焼きすぎない方が美味しい。
厚切りタンがとりわけ美味だった。
白米がすすむ、すすむ。
上ハラミも美味。なるほど。
冷麺はかなりコシのある麺で息子は苦手なようだったが大人は楽しんだ。試せなかったビビンパなどもとても美味しそうだった。