モンゴル人の同僚がいるので東京にある一番美味しいモンゴル料理屋に連れていって欲しいとお願いして実現した企画。
予め注文しないと食べられないという焼いた石で調理する羊肉グリルはホロホロと口の中で容易にほどける。何せ3時間ぐらい調理するらしい。モンゴル人の案内で注文しないと初見の日本人だけでは出会えない味だ。
モンゴル人、ウズベキスタン人、トルコ人、台湾人、日本人で肉に襲いかかりあっという間に骨だけが残った。
タイのパッタイのようなひらたい麺。
モンゴルにおけるピロシキのようなもの。
これが一番気に入ったかもしれない。ちなみに料理は薄いビニール手袋が出されて手で食べる。希望すればカトラリーも出してくれるが手で食べるのが一般的だそうだ。
マントウのような厚めの生地に包まれた肉饅頭。肉汁が溢れ出してくる。肉は羊。
ヤギの舌という珍味。牛タンを愛する日本人としてはすんなり受け入れやすい。
モンゴルはソ連と中国に南北から侵蝕され、特にソ連からは知識人を中心に脅威となりうる勢力が徹底的に弾圧されたという。8人に1人が殺されたそうだ。また、縁のない地域に強制移住されたりと近代は虐げられ続けた歴史だという。
モンゴル文字は初めて見た。ウイグル文字から派生したそうだ。ソ連支配下では廃止されキリル文字が使われたので現代の人は自分の名前ぐらいしか読み書きできないそうだ。
ちなみにジンギスカンは未だモンゴル民族にとっての英雄だが、フビライハンは元王朝の皇帝であったにもかかわらず不人気だという。北京を建都し衰退のきっかけを作った人物だと一般的には思われているそうだ。
世界は広く、自分の環境が世界の中心であるかのように錯覚しがちだけれども日本の地方にも、中央アジアにもまだまだ知らない世界が広がっているのだな、となんとなく思う。