残るもの

形あるものは全てなくなるのかもしれんが、自分を確かめたり満足感を得る為には自分のような凡人には形あるものが必須だったりする。何も形に残らないと、無為な時間を過ごしてしまったかと後悔する。


仕事や他の深刻なことをここに書く気は無い。多肉植物と陶器に関していうと、多肉植物は部屋の空気感を支配するような存在感のある古木になるまで育てたいのだけれども、無理してどうにかなるわけではない。植物は齢を重ねさえすればどう育てようがそれなりの趣が滲み出てくる。問題は陶器の方で、一向に良いものができない。植物の年を経た風格を受け止めるようなものには遠く及ばずテカテカと歪んで不本意極まりない。



これは数少ない気に入っているもの。雑で歪んでいるヘタウマな手作り感を指向したものだけれども武骨さというか植物との雰囲気が合致しているのではないかと思う。「息子誕生を祝して」と彫り込んであるからというのもある。まあ、しかし、もっといろいろ試みてみないと一向に望むようなものを造れるようにはならない。

  • 赤土やあわせ土の焼締を試行錯誤する。
  • 彩度を落とした黒緑の化粧土などを工夫する。
  • 象嵌など模様を彫り込む。
  • 貫入を大きく入れるため、収縮率の高い土に厚掛けする。
  • 土を染み込ませ、風雨にさらす。
  • 鑢で陶器表面を粗く削る。