海外アーティスト
今年はマドリッド、シアトル、パリ、ミラノと海外出張があった。パリで大理石に写真を焼き付ける映像作家さんでハイブランドの広告も手掛ける方の作品に一目惚れし、代金の半分を私の作品の物納にしていただいた事、次回来る時には事前連絡してアトリエに招待させてくれとお誘い頂けたこと。マドリッド出張ではトリノへ足を伸ばし、そこで陶芸工房と教室を営む作家夫婦に飛び込みでお会いし私の作品を買いたいというので彼の作品と交換してもらったこと。海外のアーティストと繋がり作品を通じた交流ができるのがとても刺激的で楽しかった。今後の海外出張の定例活動にしたい。
原宿女子
ラフォーレ原宿でパステルカラーの超厚底スニーカーを履いた20代と思しき可愛らしい子に目の前で2作品もお迎え頂いた。履いていた靴はラフォーレの上階のブランドのものだというので、私の作品を目的に普段来ない原宿に足を運んでくれたのではなく真正の原宿女子と言える。原宿ファッションが好きでかつ蟲を苗床に生えるキノコをモチーフにした植木鉢が好きな人がいるということが確かめられたのが嘘のような本当の事実で嬉しい。
海外のお客さま
海外から3点もお迎え頂いた。しかも同じ方が1人で3点もお迎え頂いたのだそうだ。ご自分でも陶器を作ってらっしゃる方だそうで、そんな方に「自分でも作れるから作ってみよう」ではなくわざわざアメリカから追加送料も負担してお迎え頂いたのが嬉しい。
リピートのお客さま
昨年、植木鉢作品をお迎え頂いた方が今年も一輪挿し作品をお迎え頂いた。リピートは紛うことなく満足していただけた証拠だと思うとこれまた嬉しい。もっと良いものを作っていきたいという衝動が深いところから湧く。同じ人に「この人、作品がどんどん良くなっていく」と思ってもらいたい。
修復依頼のお客さま
手を滑らせて作品を落とし破損してしまったという方から修復の依頼を受け、今年新たに習得した新漆と洋金粉を用いた簡易金継ぎ技法を習得して修理して再送した。壊れたから捨てるのではなく、修復して使いたいと思っていただけたことが嬉しい。そして有機的で死から生が芽生える陶蟲夏草が金継ぎで再生されることに親和性があることが確認できた。
ウサギノネドコの東京展3ヶ月、京都巡回展2ヶ月にギャラリーでの展示会2ヶ月。三重のHACHI8での88810(HACHI8鉢展)、ラフォーレ原宿「愛と狂気のマーケット」の1ヶ月展示販売と様々な場所や形態で作品を並べさせていただく機会に恵まれた。ラフォーレ原宿からは93組の中からディスプレイ大賞なるものを頂戴した。
京都、群馬、三重、東京の全てのお世話になっているお店に作品を持ち込み納品がてら足を運べたのも良かった。それぞれのお店が熱い理念を持って店作りをされているのでマージン不要になるからといって個人HPでの直売ではなくお店を通じて売りたいと思っている。
そんなこんなで振り返ると50作品ほどをお迎え頂いた。月に数回、週末で工房で作業している範囲でやれていることとしてはなかなか頑張れた方なのではないか。
作品をお迎え頂いた方、感想のコメントを送ってくださった方には本当に感謝している。肉体的負荷は増しても精神的に満たされて制作意欲の糧となっている。もっともっと深化させて雰囲気を纏う作品を作っていきたい。陶芸、蟲、粘菌キノコ、多肉植物と複合要素が合わさっているのでそれぞれの魅力への理解が深められ、かつ興味は尽きない。