盆栽喫茶 スペースラビアデッソ


高円寺南口に盆栽屋がある。店先の棚に30鉢ほどの盆栽を並べており、室内は雑貨や民具の古道具屋といった感じ。


直径1mはあろうかという桶に丸々と肥えた蘭鋳が泳ぐ。2008年頃は店内もすっきりとしていて、貸しギャラリーとしての位置付けが強かったようだが、今は店内に商品が山積みの骨董品屋のようだ。その変遷も今度ご主人にお話を伺ってみたい。


奥では珈琲などを頂ける。自宅にあるような丸い食卓が一つあるだけで、カフェというほどの席数はない。メニューは珈琲、紅茶、ホットココアなど基本的に350円。夏は紫蘇ジュースもあるらしく、息子にはメニューに無い100%林檎ジュースを出してくれた。しっかりとしたものを手頃な値段で出してくれる印象。


長男次男を連れてベビーカーではいるような店ではないのだろうがご主人と奥さんは歓迎してくれた。長男に対して、泥鰌を見せてくれたり店の壁に掛けられた古時計ことを話してくれたりと何かとかまってくれた。親戚の家に遊びに来たかのような心地。



南禅寺大徳寺毘沙門堂などから集めて実生で育てている椛の相談をした。京都の寺に植わっている奴ほど綺麗に紅葉しないのだがどうしたものかと。今年は気温が急落しないので紅葉はなかなか綺麗に行かないのと、やはりコンクリートの上では空気中の湿気に乏しいのが原因ではないかとのこと。


株分けをするなら3月ごろの芽が動き出す前が良いだろうとのこと。芽が出たら、きちんと手入れをして枝を増やしていくのが良かろうと。いろいろ助言を頂けるので有難い。


ベランダの鉢への水遣りは半端になりがちだが、やはり乾いたら一気に鉢底から水が出るほどにやるのが必須らしい。水遣りでやるのは実は空気なのだと。だからこまめに霧吹きで水をやるのが根を窒息させるだけで一番まずいらしい。まあ、プロでも水遣り3年というぐらい簡単ではないですとおっしゃっていた。


こちらで購入した盆栽は長期外出時に預かってもくれるらしい。また、鉢無しで素材だけを売ってもくれているらしい。



店先に巨大な忍鉢が置かれていた。残念ながら非売品で30年にもなるのだという。吊り忍を作ろうとしていることも相談した。こちらで素材をまとめて揃えてもらうのもありかもな。


このお店で盆栽を習おうか。息子を連れてこられるので有難い。