蓮の実生

先週、蓮の種を植えてみた。ジャムの壜に水を張って放り込んだだけだけれども、すぐに芽は生えてきた。もともとは5月あたまに植えるつもりだったが出産やらでばたばたとして、記憶の片隅にはあったが随分と遅れてしまった。恐らく蓮華が咲くまでには育たないのではないか。


蓮の種は恐ろしく硬く、この種の外殻に割れ目を作って中まで水が浸透しないと発芽しない。鋏では刃が立たず、爪切りの角で四苦八苦して穴を開けた。自然界では月日をかけて流されていくうちに摩耗し、親株から遥か離れた場所で発芽するように、ということなのだろう。何せ発掘された二千年前の種が発芽するような植物である。


蓮は実生させると遺伝の関係上別品種になるらしい。正直、よくわからない。同品種と呼ぶには蓮根を株分けせねばならんらしい。



そんな訳で、確かに烏丸半島の群生蓮の種なのだが、名も知らない、形質も定かではない蓮ということになる。華が白か紅かも判らない。


そのうち、大きな睡蓮鉢に移し、泥を入れ、ボウフラ避けに金魚を放さないと。田の土や荒木田土が手に入らないならば今から赤玉土腐葉土を混ぜて熟成させるべきなのだろうが、追い付かない。


夏の終わり頃に象鼻酒、あるいは蓮酒でもやろうかと思う。