R座読書館と岡本太郎の見透かし

久しぶりに来ると改めていいなと思うR座読書館。高円寺にある私語禁止の静かに一人で過ごすカフェ。

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この珈琲カップとソーサーは初めて見た。ざっくり作られているようで、肉厚で安定感もある。いいな、これ。日本酒を飲むのにも使えそう。そもそも、ワイングラスで飲むだとかアレンジはするけれども日本酒を把手付きの器で飲むのは珍しい。しかし理にかなっているかもしれない。

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緑に囲まれたおひとりさま席。一番人気は水槽が目の前にある席か。

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ふと横を見ると木彫りのカワセミ

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2階にあるのだけれどもちょっとした空中庭園


岡本太郎さんの本があったのでパラパラとめくる。


「自分自身との対面。略

それからは生涯を通じて、決意した自分に絶望的に賭けるのだ。変節してはならない。精神は以後、不変であり、年をとらない。ひたすら、透明に、みがかれるだけだ。

どんなことがあっても、自分がまちがっていたとか、心をいれかえるとか、そういう卑しい変節をすべきではない。一見、謙虚に見えて、それはごま化しであるにすぎないのだ。」


厳しい。自分に厳しくあれと言っている。


「この世界ではぞろぞろとつながって、強者には追従し、弱いものはいじめるのが技術であり、

上ににらまれず、大したあやまちをおかさない、つまり自分自身に責任がまわらないようにしておけば出世のコースなのだ。

このような冒険と情熱のない、およそ非男性的な人間のあり方、その仕組、気分を私は一口に官僚的という。

何もお役所ばかりではない、一般社会のすべての面に見られる現象である。

見わたすかぎり、まさに一億総官僚だ。」


とっくに鬼籍に入った人に自分の小さい生き方を喝破されていることに絶句。そうはなりたくないと思いながらも、自分はそうではないと言い切れない。