庚申通り商店街の建物の3階に小劇場ができていた。その名もKoenji June Joe。ちなみに純情商店街からは入れない。
30〜40席のパイプ椅子が並んだ小さな劇場だ。
今日の演目は以下の通り。ワタナベプロ、人力舎、太田プロなどから16組が出場。
お客さんは若い女性が多かった。出待ち、追っかけなどもいるのだろうか。
「やまびこ」は〇〇以上〇〇未満ネタが面白かった。
「江戸マリー」は角井さんという左の女性が「かわいい」容姿で有名らしい。「あの」っぽいキャラ作り。ネタは思い出せない。
「未来の油田」は思い出せないフリにアフロ髪が突っ込むネタ。落ち着きがあり、間の取り方も演技も上手くて安心して見て笑えた。
「ダックワーズ」はゾンビ合唱ネタ。
「足腰元気教室」と「楽園さんさんすん」はネタよりも顔芸と合間のアドリブの掛け合いが強く、学校のクラスの面白い人という印象。
「パピヨンボウイズ」の寿司屋ネタも演技力にプロらしさを感じる。
「エリンギ探偵」はトムブラウンのような容姿が印象的。おかっぱ頭の髪質の良さがすごい。
「ソルトレイク」の遺言コントネタは女性役の演技が上手かった。
「ナチョス。」は乱闘ネタ。練習を重ねた澱みなさ、聞きやすさ。アドリブの瞬発力やツッコミも芸人を目指すだけのものを感じる。
3部構成の合間、合間に芸人たちのフリートークがあるのだが、しばらく話していると場の中心になる人がなんとなく決まってくるのも見ていて興味深い。
M-1グランプリ2回戦敗退の芸人が中心。緊張が客席まで伝わってしまう人、後輩なのに先輩よりも落ち着きや自信が溢れている人、作り込んで練習した笑いの人とアドリブで面白いことが言える人。
この中に若手時代の「オリエンタルランド」や「三千頭身」、「ハライチ」なんかのデビューから早くして売れた芸人が混ざっていたらやはりダントツで抜きん出てみえるのだろうか。
「ノーランド」は今月で解散だそうだ。理由は知らない。お互いに芸人は続け、仲悪解散でもないとのことだ。漫才かコントかピン芸か方向性の違いで別れるもの、仲違いするもの、周囲の面白いのに売れない仲間を見て諦めるもの、さまざまなのだと思う。20代前半、結成2〜3年の芸人たち。この中から5年後、10年後に売れている人がいたら嬉しい。
2時間弱で1500円。開場15分前に着いたら最前列で見ることができた。まだまだ知名度の低い芸人のお笑いライブというのも手軽で楽しい。こういう高円寺らしさを感じられる店が増えて欲しい。